開発の経緯など:北海道の特急列車の高速化を目指すために誕生したのがキハ281系です。キハ283系はその281系の発展型です。
1990年代初頭、国鉄を引き継いだJR北海道は、既存の特急列車の速達化を図るためにJR四国で実績のある2000形気動車
を
基本に設計し、1992年に281系として製造しました。以後、JR北海道の標準気動車特急として283系が製造されています。
車両の特徴:自然振り子式のシステムを搭載し、車体は軽量ステンレス車体(前頭部は普通鋼)、運転台は北海道特有である大型野生動物
との衝突を考慮し、見通し向上と車両や大型動物との衝突事故時の運転士保護のため、前面貫通扉付きの高運転台構造としています。
今後のJR北海道の特急車両の前頭形状にも採用されています。(789系
、キハ261系
など)
振り子式のシステムを搭載しているため、曲線区間でのスピードアップに貢献しました。
1994年3月から「スーパー北斗」として札幌〜函館間で運転が開始されました。
札幌〜函館間を2時間59分で結んでおり、当時の在来線で日本一の最速列車でした。
2013年に保線関係の不備から事故が多発したため、11月から最高運転速度が120kmに制限されました。(曲線区間も減速)
車両の種類:普通車、グリーン車の構成で、需要に応じて柔軟な編成を組むことが可能になっています。
普通座席は2−2列、グリーン座席は1−2列で中間から配列が変わる千鳥配置で荷物棚には飛行機と同様の収納扉がついています。
最近、客室のグレードアップも実施しています。なお、グリーン車は既に廃車されています。
現在運転の列車:「オホーツク」:札幌〜網走間(2往復:2025年3月ダイヤ改正時から)
製造は日本車輛(281系)、富士重工業・JR北海道苗穂工場の3社です。
2025年3月のダイヤ改正から、「大雪」は、H100形
の特別快速「大雪」となり、網走方面の「オホーツク」のみとなりました。
現在運転の列車「オホーツク」は、普通車指定席2両・自由席1両のグリーン車なしの3両編成です。