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それから、何年も月日が経ち、すっかり年老いた金太郎じいさんは、病気になって入院しました。
まくらもとで看病する、おばあさんに、
『キンちゃんのことを、たのんだよ・・・・・』
金太郎じいさんは、弱々しく、つぶやきます。
『おじいさん、しっかりして。キンちゃんにヒナできるまで、死んじゃあだめだよ。生きていておくれよ』
おばあさんに、みとられながら、
『生まれたか、キンちゃんにヒナができたか・・・』
そう言い残して、とうとう、金太郎じいさんは、天国へ旅立って行きました。
金太郎じいさんは、キンちゃんと、元気なヒナの姿を、夢見ていたのかも知れません。
一人になった、おばあさんは、金太郎じいさんの分まで、宇賀神社へお参りに行きました。 |