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『鎌倉時代の仏教に禅があります。禅は中国で、特に宋の時代に発展した仏教です。仏教はインドからきたのですが、中国で盛んな道教と結びついて独自な仏教を育てた。それが禅です。中国の仏教の主流は禅であったと言ってもいい。禅は中国で発展した中国独自の仏教ということができます。そして日本にその禅がもっともよく残っているといえます。(中略) 曹洞禅は道元が始めた禅です。道元は公家の子どもですが、中国へ行って禅を学んで帰ってきた。帰ってきて言った言葉がいいんですね。 「私は裸一貫で帰ってきた」 中国へ行くと、それまでのお坊さんたちは、空海なんかその代表ですが、たくさんの経典を持って帰ってくる。ところが道元は、「私は裸一貫、禅の悟りを中国で得てきた」という。そして京都の宇治でお寺を開くんです。しかし、どうも京都では伝統的な仏教の圧力が強いというので、福井県に行って永平寺を建てた。 禅は修業が厳しいんですが、特に曹洞宗は厳しい。朝は三時頃に起きて、作努をする。便所掃除をしたり、食事を作ったり、そういうことをやらないと一人前の坊さんになれない。そして厳しい座禅をやる。道元はそういう厳しい禅の修業をする宗派である曹洞宗を日本に開いたのです』ーーー【梅原猛の授業・仏教】梅原猛著(2002年・朝日新聞社)より 【座禅草ちひさき意志のありどころ】ーーー百画(旧作です) 昨年、梅村直巳冒険館(兵庫県城崎郡日高町)を訪ねたおり、阿瀬渓谷のザゼンソウ群生地のことを知りました。渓谷の奥には、植村直巳が愛した山で兵庫50山のひとつ蘇武岳(1074.4m)が聳えています。いつかある日に登りたい山です。 私事で恐縮ですが、この春に息子の一人が巣立ちます。 かれこれ三十年も前になりますが、田舎のひなびた駅のホームで見送ってくれた両親の姿を想い出し、とうとう私もそんな年齢になったなどと感慨にひたっております。 春は心浮き立つ季節、そして新しい旅立ちの季節でもありますね。 ◆月の輪ひろばでもご案内しましたが、4月18日(日)に植樹会が開催されます。何十年か先になって、自分の手で植えた木が大きく育ち、木の実をたわわにつけ、数多くの野生生物がその木の実を食べる様子を思い描くことは、ほんとうに愉快な心持がします。皆さん、どうぞ、ふるってご参加ください。お待ちしています。 |