
そうです。このはちみつクロワッサンは、とても不思議なパンだったのです。
―昨夜のことです―
おじさんが、森の中のパン工房でパン生地をこねている時、『トントントン…トントントン…』ドアを叩く音がします。おじさんがドアを開け、「なんのご用ですか。こんな夜更けに」
『ブーン、先日は助けて頂きありがとうございました。私たちは、嵐の中助けて頂いたミツバチです。今夜は、お礼に参りました。ブンブンブン』
おじさんはびっくり。慌ててしまい、持っていたパンの生地を落としてしまいました。
「あっ、この前のハチ君たちか。元気で良かったね。そうそう巣箱はほら、そこにちゃんと置いておいたよ」
『ブーン、ありがとうございます。では、おじさんはもうおやすみ下さい。ブンブンブン』
「でも、もう少しパンを焼かなくっちゃ
いけないんでね」
『ブーン、あといくつ焼くのですか。
ブンブンブン』
「あと、十個だけど」
