編集子

郵便葉書の”葉書”の語源は、大きなタラヨウの葉の裏に、爪などで引っ掻いて、便りを書いた慣わしからなのだそうです。

タラヨウ(モンツキシバ、ノコギリシバ)・・・モチノキ属・もちのき科

多羅葉は、むかし葉面に傷をつけて経文を書いた、やし科の貝多羅の樹の葉にたとえた名。

本州東海より九州および中国中部の山地にはえ、庭に植栽する常緑高木。高さ10mくらい。葉は互生、短柄を加え長さ20cm以上、厚い革質。花は4〜5月、短い集散花序。がく4裂、花弁4、雄花には雄しべ4、両性花はやや短い雄しべ4に子房をもつ。
『原色牧野日本植物図鑑』より

自然の中で遊ぶことや、野山の材料で物を作ることから遠ざかってしまった今の子供たち。大人も子どもも手紙を書くのは、せいぜい年賀状くらい。その年賀状もパソコンで印刷されることが多い昨今です。便利なeメール、携帯電話の勢いは増すばかりですね(編集子もその仲間の一人ですが・・・)
この夏休み、タラヨウ葉書で暑中見舞いなど出すと面白いでしょうね。送る側も、もらう側にも、きっと新鮮な驚きが生まれますよ。



経文を書いたという古事にならい、タラヨウは、お寺さんの境内に植えらることが多い。

また近年では、郵便局のシンボル・ツリーとして親しまれ、葉に宛名を書き、切手(80円)を貼れば、ちゃんと配達してくれます。


あわただしく生活するなかにあっても、四季折々の移ろいを感じさせてくれる、わが国の自然環境のありがたさを忘れてはならないと思います。それには、より多く野山で遊ぶ機会を持つことが一番です。自然に親しめば、おのずと愛しむ心持が芽生えます。
自然から一方的に恩恵を授かるばかりでなく、なにかしらお返しをしてみる。そうすれば、さらに味わい深い楽しみが得られることでしょう。
 

天性寺・わくわく和尚
 (福島県郡山市)

「笹川御所・足利満貞は、現郡山市安積町笹川に下向して22年目の1422(応永27)年に、二つの寺院を笹川城館内に建立した。
【天性寺文書】によると、一つは臨済宗霊雲山天性寺(現で二月二十五日京都天竜寺の僧利厳禅師によって開基。また同年三月二十二日には醍醐仁安寺の僧実叶(じっきょう)法印によって真言宗雲靆山(うんたいざん)竜性寺の開基がそれである。
<中略>
満貞は京都の天竜寺にならって寺名を天性・竜性と名づけ、ニ寺の建立を発願したと伝えられている。
争乱に明け暮れた南北朝時代、その合一から三十年もの間はなお混乱抗争が絶えなかった。当時の世相は、武家は勿論一般社会にも庶民の家庭にも、言い知れぬ悲惨事が無数にあったであろうことは想像以上にちがいない。

かつて日光山別当の僧職であった満貞が二寺建立発願の心底には、敵味方を問わず犠牲者の冥福を祈るこころがあり、人の世の無常迅速も観じたであろう。彼の溌菩提心のあらわれが、この二つの寺院建立ではなかったか。
454年後の明治六年、廃仏毀釈の余波を蒙ったとみえ竜性寺は廃寺となったが天性寺は現在もなお法灯を守りつづけている」
ーーー【奥州笹川御所・史料と研究】 郡山地方史研究会・柳沼儀介編著より

天性寺は、天正年間(1573〜)に岩瀬今泉永禄寺ニ世日山芳旭和尚が中興し、曹洞宗に改め来迎山とした。現在の住職は木町元猷(げんゆう)和尚。わくわく和尚とは、副住職の木町元秀(げんしゅう)さんのことです。
天性寺で毎年開催される『緑蔭禅のつどい』の一環として、【熊棚・くまだなの会】では、子ども自然教室をさせて戴いております。

「ようやく雪解けし、遠く安達太良の山々がきれいな緑に染まっています。山菜採りのシーズンではありますが種類のわからぬ僕は、わらびや山うどくらいしか収穫できません。これからは地ダケと呼ばれる細竹が出始めるので楽しみです。
確かこれって熊達の大好物だったはずですよね?僕も大の好物で、しゃけ缶丸ごとと細竹を入れて味噌汁にして頂いてます。あのシャキシャキ感がたまりません」
ーーー2003.5.18・わくわくさんより
名張育成園
さとうさん


寮生の石塚さん
    下岡さん
    村上さん
    藤原さん
    戸口さん

ステキな作品を、
ありがとうございました。
ホームページの写真で、どんぐりがすっかりなくなり動物たちが喜んでいることを皆さんに伝えられました。
冬になって、どんぐりが拾えなくなってしまったら・・・・・・の心配に、
「おなかがいっぱいになって、ぐっすり眠るんだよ(冬眠)と伝えたら、安心して下さっています」
遠くまで運んでいただいて、ありがとう。
ーーー2002.10・さとうさんより

名張育成園の皆さんには、ほんとにお世話になりました。さとうさんはリネン室に箱を置いて、皆さんが拾ったドングリを集め、毎週のように届けてくださいました。皆さんのドングリを食べ、動物たちは、きっと大喜びしていますよ。

さとうさんの『幸せの黄色いエプロン』
上野市立西小学校
中森先生
一年一組(当時)の皆さん

「楽しい時間を過ごさせていただきました。あれから公園へいくたび、子どもたちは、くまさんの話をしています」
ーーー2002.12.5・中森先生より

一年一組の皆さんから、【お手がみえ本くまの子たろう】を送ってもらいました。べんきょう会の印象を、一冊の絵本にして・・・・・・ぜんぶ、ご紹介できないのが残念です。【熊棚・くまだなの会】の大切な宝物が、また一つ増えました。中森先生、皆さん、ありがとうございました。
北山さん
(三重県)


司会:とんちゃん
「児童福祉施設で10日間泊まりで実習して来ました。
大人の身勝手で、子どもの心は壊れてしまうんですね。
言葉の裏にはいろいろなものが見え隠れしています」

ーーー4/24 北山さんより

北山さんは、絵本の部屋の代表で、紙芝居にする原画の絵本作家さんと、ほのぼのとした手紙の交流を続けておられます。
目標を掲げられ、積極的にチャレンジされるお姿には、編集子も感服です。


絵本の読み聞かせや、
紙芝居を披露しているボランティアグループ

西村りおはちゃん
なはらちゃん(東京都)

川村りょう君
たくみ君(群馬県)
「くまさん、どんぐりをたべてください」
「くまさん、ぜんぶたべてください。
みんなでたべてね。またおくるよ」


全国のお友だちが、
可愛らしいお写真や、
ドングリとクマさんの絵などを、
お便りといっしょに送ってくれました。

皆さん、それぞれのメッセージには、
クマたち動物を思う、やさしくて、
温かな心持がこめられています。
ほんとに、ありがとう。



 りおはちゃん・なはらちゃんのHP
    
金井あやちゃん、りく君(神奈川県)
松永さん(京都府)

5
/7〜13、ご主人とご一緒の、ニュージーランド旅行レポートを送っていただきました。

「7日・・・空港にはマスクやゴム手袋姿の御婦人がいたりして、
      異様な雰囲気の中、出発。
 8日・・・オ-クランド到着後、クライストチヤ-チへ、
      雲海を従えた山並みに迎えられる。
      エイボン川、カテドナル大聖堂、追憶の橋、
      英國風の街並を散策後、ホテルへ。
 9日・・・いよいよmtクツクへ330kのドライブ、
      デカポ湖や羊飼いの教会等訪ねながら、
      虹に迎えられホテルに到着(ふう〜笑)
10日・・・前夜から雷雨、トレツキングは原生林コ-スに変更(少々残念)
      それなりに楽しむ。クインズタウンへ。
11日・・・ミルフォウドサウンドへ片道290kのドライブ。途中、湖のほとりで休憩。
      小さな可愛い教会で礼拝中だつたので、私たちも参加。
      ランチクルウズ、野生のアザラシに出会い、氷河湖の景観に感動。
12日・・・ホテルから近くの公園まで、ゆつくり散策。
      雪を戴き、太陽に輝くmtクツクを飛行機の窓から眺めつつ、
      オ-クランドへ。市内観光、スカイタワ-へ。
      300mの展望台からバンジージャンプを楽しんでいる人がいました。
      こわいよ〜!
13日・・・駆け足の旅もいよいよ終わり。また11時間の飛行へ、
      窓際の広い席で幸い」

「数々のカルチャシヨツクがありました。十年で年金が貰えたり、ホテルの部屋のミニバ-や冷蔵庫の中の物は、使用したら自己申告制だったり、日本語のテレビが見られたり。リサイクルが徹低していて、ホテルの消耗品も、持ち帰り用の袋まであつて嬉しかつたり?(笑)
太陽が北に見えます。
肉食獣、蛇もいず、ニュージーランドは牧場に適しているそうです。最近は羊毛があまり売れなくなり、羊から鹿に転換される所が多いそうです。鹿牧場も沢山ございました。
限られた時間でしたが、南半球の旅を満喫いたしました」


南半球のステキな旅でしたね。いつかある日、私も行ってみたいよ〜!(笑)
Mt.クック、憧れです。



松永さん『旅の想いで』
画像をクリックしてください
拡大します。
安本さん(千葉県)
安本さんはクマの絶滅に大きな危惧を抱かれ、東北各県に「クマとの共存」を求める要望や提言の手紙を出され、各県の意識や実情、取り組み方を調査し、クマの有害駆除以上に問題なのが狩猟であるとして、各方面に対しクマ保護の働きかけをされています。

「絶滅危惧種のツキノワグマに狩猟許可を与えている環境省の姿勢には、納得できません」と仰り、ツキノワグマの狩猟禁止を強く訴えておられます。


安本さんは、にしははさん(東京都)に、ご紹介をいただき、貴重なご意見や、活動などの情報交換をさせていただいております。今後とも宜しくお願い致します。
安本さんが参加されている動物保護団体です。
ALIVEには、【熊棚・くまだなの会】も参加しています
ゆきんこさん
(大阪府)

「5月になり青葉がまぶしくなってきました。くまちゃんの会、発展おめでとうございます。会報、読ませていただいてます。がんばってください。わずかですが、貯めていた切手、お使いください。同封します」

使わせて戴くのがもったいないような美しい切手を、たくさん送ってくださって、ありがとうございました。
大切にして、活用させていただきます。


趣味の登山、花、野鳥などなど、とても多彩なサイトです。
皆さん、ぜひ、お訪ねください。
にしははさん
(東京都)

「我が家のドングリです。これは何の木でしょうか。毎日、楽しみに眺めています」
ーーー2003.5.12・にしははさんより

葉っぱの形からするとミズナラのようです。
紀伊山地野生鳥獣保護友の会:富田会長から、ご教示をいただきました。


にしははさんが会長をされている、バーチャル山岳会。
うめさん(東京都)はじめ、全国の山好きが集まっています。(編集子も、お仲間・笑です)
西亀さん(三重県)

「ご隠居さんちへ取材に伺った昨年の秋から、京都での昨日の出来事は、一本の糸で繋がっていたんです。きっと、ね。だから、人との出逢いはおもろい。やめられまへん、な。あの日のどんぐりに、感謝を込めて、実を結び、華咲きました」
ーーー2003.5.19・西亀さんより

西亀さんはプロのライターさんで(ご本人は好奇心旺盛なコピーライターなどと仰って、笑っておられますが)、
軽妙・洒脱、歯切れのいい書きっぷり・・・小生も大ファンです。

伊賀タウン情報・YOUに【熊棚・くまだなの会】の活動を、2度も取り上げてくださいました。
西亀さんの応援を得て、ドングリ拾いの輪、大きく大きく広がりました。心より感謝です。

西亀さんのご主人:楽梵さんのホームページ。
【てん刻家 楽梵の ほのぼの楽印展
皆さん、どうぞ、お訪ねください。
まだまだ、たくさんの励ましのお便りを、全国の皆さまから頂戴しています。誠に恐縮とは存じますが、サーバー容量に限りがございますので今号では以上にさせてください。順次、お便りを掲載させていただきます。今後とも、ご指導のほど、よろしく、お願いいたします。
  
 クヌギの苗木      にび色に染めた紬の着物
 森の一口メモ

「これは橡といって、にびの染料になるものです。どんぐりのへたを集めて煮出した汁です」
にびの染料は橡と檳榔樹(げんろうじゅ)の実と二種類ある。
「今日染める布には橡がいいでしょう。媒染液はおはぐろ鉄をつかいます」
ーーー【幸田文の箪笥の引出し】青木玉著より
 『くれなゐは 移ろふものぞ 橡(つるばみ)の 馴れにし衣(きぬ)に なほ及(し)かめやも』
                                            (万葉集巻十八・4109)ーーー大伴家持

  意)紅花の色は褪せるものだ。橡の実染めの着馴れた服にやっぱり及ばない。

クヌギは、ネパールから中国、朝鮮半島を経て、九州・四国・本州(岩手・山形両県以南)の雑木林に多い落葉の高木で、高さ15m、直径60cmに及ぶものがあります。雌雄同株で、五月ころ雄花穂が垂れ下がります。堅果(ドングリ)は二年目に熟します。
古く庶民の衣服の染料となり、淡褐色ないし黄褐色染めとなりました。材は船舶、車両用となり、薪炭用としても良材です。近年ではシイタケ栽培の榾木(ほだぎ)として多く用いられます。
 

 2003.1.13

 和歌山県・生石高原へ、ツキノワグマ太郎に会う

   暖かい日は、冬ごもりせず、寝床から表に出て、元気で遊びます。
   お土産の人参を美味しそうに頬張ってくれました(笑)
 2003.2.23

 『子どもメッセinみえ』に参加

  実行委員長:数本さん(三重県)のご紹介で、
  大きなイベントに参加させて戴きました。
  数本さんは
『保育ボランティアおひさまクラブぽかぽか』
  を主宰されています。

   午前、午後、2回上演しました。
   小さな子どもさんが対象のイベントなので、
   内容的に少し難しかったようです。
 2003.3.2

 奥山の給餌台へ、ドングリ運び

   昨年暮れから今年はじめにかけて拾ったドングリ(50kg)を運びました。
   午後から『紀伊山地野生鳥獣保護友の会』の冨田会長ご夫妻と、
   春の植樹会で使用する竹を採りました。
 2003.3.8

 兵庫県・豊岡市『コウノトリの郷公園』訪問

   昨年8月に野生コウノトリが一羽飛来して、公園に居着いています。
   少し風切り羽根が伸びていた一羽が、野生コウノトリに誘われるように、
   オープンケージから飛び出して田んぼで遊ぶことがありました。
   自然復帰に向けての活動に、希望の灯火が点灯したようです(笑)
 2003.4.13

 紀伊半島NPN『春の植樹会』に参加
   東山先生はじめ50名を超える参加者が集いました。
   イチョウの苗木を60本、記念植樹、また全員でムカゴも植えました。
   【熊棚・くまだなの会】からは、松本さん、カミサン、ご隠居の3名で参加。
 2003.4.27

 紀伊半島NPN『角間木谷』造林地の手入れ
   ツタが巻き付いて植樹した木々を痛めるので、この時期に手入れをします。
   『紀伊山地野生鳥獣保護友の会』の冨田会長ご夫妻と、ご一緒しました。
 2003.5.10

 三重の環境『この人にインタビュー』の取材

   三重県環境部・人と自然の環境共生チーム・野生生物グループ、
   堀口さんのインタビューを受けました。
   長時間、私たちのつたない話をお聞きくださって、ありがとうございました。

   の詳細記事は、こちらをどうぞ。
 2003.5.11

 和歌山県・生石高原の施設『ツキノワグマ太郎』の家を掃除

   東山先生はじめ、県の職員の方と総勢9名で、
   草取り、糞の片づけ、消毒などの作業をしました。
 2003.5.18

 伊賀森林ボランティアサークル『5月の会』に参加
   三宅さん(会長)、岡本さん(副会長)たちと、
   ヒノキの間伐に挑戦しました。
   おおよそ一年ぶりに訪ねた伊賀の森。
   皆さんのご尽力で、下草もすっかり払われ、明るく心持ち良かった。
   鹿のフンがあちこち散らばって・・・
   野生動物たちも遊びに来ているようです。
以上が、今年1月〜5月の、主な活動のダイジェスト版です。
詳しい内容はをご覧下さい。
Mサイズ(カミサン用)
Lサイズ(ご隠居用)
クマのイラスト(カミサン作)を、アイロン・プリントしたTシャツ。
【熊棚・くまだなの会】のイベント時に着用しています。
 森の一口メモ

なるべく従来の一斉林をやめて複層林にかえていこうという試みがなされている。複層林とは、いろいろな高さの木で構成された森林のこと。
この複層林を天然更新させることが、これからの林学の核心ともいえる課題であるという。
 

今年も来月(7月)の末に、福島県郡山市、天性寺の『緑蔭禅のつどい』に参加させていただき、【子どものための自然保護べんきょう会】を行ないます。
住職:木町元猷様、副住職:木町元秀様はじめ、関係の皆様のご好意に感謝しつつ、カミサンと二人、しっかりと講師役を務める所存です。

純日本産の、最後の朱鷺『キン』は、今年で36歳(推定)になります。人間の年齢に直せばゆうに130歳を超える命だそうです。
世界ではじめて野生の朱鷺の餌付けに成功し、日本の朱鷺を絶滅から救うべく、キンちゃんを胸に抱きかかえた、宇治金太郎さん、カヨさん夫妻の心情を紙芝居に描き、その物語を通して、自然や野生動物を守ることの大切さについて、子どもたちがそれぞれの心で考える手助けができればと願っています。

ムシムシした、うっとうしい雨模様の日が続きます。でも梅雨は植物にとって、なくてはならぬもの。この時期、植物は豊かな水を得て大きく成長します。まさに山滴る季節です。


 
【皆伐の山を鎮めるほととぎす】ーーー百画


我が家の狭いベランダに机とイスを置き、湯上りにささやかな涼を楽しんでいます。冷たいものを取り過ぎぬよう心掛けておりますが、つい・・・(笑) 皆さん、夏バテなどなさらぬよう、お元気でお過ごしください。
山の動物たちが待っています。秋になったらドングリ拾い、よろしくお願い致します。