朝になると、若者は、イヌクシュクの塔に、感謝の祈りをささげて、村へ帰って行きました。

「それから、この村は、【クジラの唄がきこえる村】と呼ばれるようになったんだ」

「カヤグナ爺さん、もっと、お話して」
「おーよしよし。こんどは、シロクマや、ワタリガラスの冒険の話を、してあげよう」

カヤグナ爺さんは、にこにこ笑いながら、子どもたちの顔を見回して、言いました。

おしまい。