地域とともに    近藤佐枝子

 

 春休み頃から、教会の周りがにぎやかである。毎日、毎日3〜4人の男の子たちが遊びにきている。家の中には入らず、外で竹こっぽりや、竹馬や、ホッピングなどをやりにくる。時には携帯用のゲーム機や、今流行のベイブレードなどを持ってきて、わざわざ教会の庭でやっている。長男が留守で、二男が昼寝をしていたりしても、「ここで遊んでていい?」と聞いては、大声を出しながら遊んでいる。庭がメチャクチャになったりするけれども、教会に子供が集まるなんて、本当にありがたい。必然的に「こら〜」などと大声を出しては叱って、近所の人から笑われたりするけれども、そんなおばちゃんが一人ぐらいいてもいいかなと、めげずに叱っている。


 長男がまだ2年生の時、帰りの会で「大事な物はなにか」というテーマで話をしなければならなかったときの事を、聞かせてくれたことがあった。長男は「神様です」と答えたそうだ。それからしばらくたって、長男が学校を休んだとき、友達が次の日の予定を書いた手紙をくれた。そこには、{悠人君へ、はやく元気になってね。おれが神様にお願いしてあげるから・・・}と書いてあった。悠人君の家には神様がいるということを、子供なりにわかってくれているのかなと思ったし、長男の大事な物は神様という言葉を聞いて、そんな手紙を書いてくれたのかと思うととてもうれしくなった。


 子供たちを通じて、この教会も地域に認知されてきている。あとは、私たちが金光様のみ教えを体現して、地域に開かれた教会でありたいと思う。そして、地域の事もしっかりと願える自分でありたいと思う。


【「和らぎ」112号(平成14年4月)巻頭言】

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