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ここは、町から少し離れた小さな村です。この村の人々はみんな心優しい人達です。最近この村にドラゴンの一家が移り住んで来ました。村の人々はこのドラゴン一家を暖かく迎えました。ドラゴンのパパは近くの町の大学で「ドラゴン学」を教えています。ドラゴンのママは、とてもお菓子作りが上手で、いつも甘い香りがしています。子供のドラゴランちゃんは、少しわがままなところがありますが、とても元気な10才の女の子です。 ある日、「ドラゴン学」を専攻している女子大生が、ドラゴン先生の家へレポートを提出しに来ました。ブロンドの髪をポニーテールにし、すてきなリボンをしていました。ドラゴランちゃんは、 「ねえ、そのリボン、どこで買ったの」 「これ? うーん・・・・」 ドラゴランちゃんは、欲しくて仕方がありませんが、娘はおかまいなしに帰ってしまいました。本当はあげたかったのですが、もしその為に成績が良くなったと友達に思われるのが嫌だったからです。ドラゴン先生は、そんなことなど気にせず、娘のレポートに100点を付けました。娘はほっとしました。バイトをしながら、寝る間も惜しんで書いたレポートでした。ほっとしていると娘の耳に遠くからジングルベルの曲が聞こえてきました。 「あっ、そうだ、あれを買ってこよう!」 娘は町の大通りの一軒のお店に入り、糸と布とビーズを買ってきました。そしてまた、バイトとリボン作りの毎日でした。 「やっとできたわ。これでドラゴランちゃんも、きっと喜んでくれるわ」 娘の目は真っ赤になり、指先はガサガサになっていました。でも充実していました。 |
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| −クリスマス・イブ− ドラゴン先生の家は沢山の人で一杯でした。美味しそうなケーキの匂いもしています。でもドラゴランちゃんはまだ少しすねていました。そこへ娘が可愛い袋をさし出しました。 「メリークリスマス!ドラゴランちゃん。はいプレゼントよ、開けてみて!」 プレゼントは、ビーズで刺しゅうをした可愛いリボンだったのです。それもサイズに合わせた長さ2メートルの世界でたった一つのドラゴランちゃんのためのリボンだったのです。ドラゴランちゃんは娘の赤い目と傷だらけの指を見て、 「ごめんなさい!私がわがまま言ったからお姉ちゃん寝ずに作ってくれたのでしょ?」 ドラゴランちゃんは、すねた自分を恥じ、 「お姉ちゃん、ありがとう。私の宝物にするわ。」 と言った途端、頭にリボンをつけ、パパとママのところへ走って行きました。会場の人たちも拍手です。ドラゴランちゃんのパパもママも娘のやさしい思いやりに頭が下がるおもいでした。 「ありがとう、娘さん。ありがとう、人間の皆さん。」 |