天から降ってきた魔法使い |
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| 「何をグズグズしているの!早く塾へ行ってらっしゃい!」 そして、 「何だ君、こんな事もわからんのかね。一年生から出直しだ!」 孝太は小学校6年生です。最近やる気が起こらないのです。塾の帰り道、風が吹くごとに道路の木の葉が、カサカサ、カラカラと風に身を任せて、あっちこっちで吹き寄せられています.空を見上げると、三日月と並んで大きな星が目に入りました。 「わあ、まぶしいぞ!何か不思議な事が起こりそうだ。そうだ、呪文をとなえてみよう.…アダブラ、カダブラ?…変かな?まあいいや、塾なんか消えろー!お母さんがやさしくなれー!」 月も星も、何事も起こりません。 ところが… |
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カサカサ…コソコソ…カラカラ… 何か聞こえてきます。よーく見ると道端の葉っぱの中から何かが動き出してきました。孝太は、じっとその小さな生き物を見ました。 「あーあ、痛かった。着地が木の枝だったら言うことなかったのに、枯れ葉の上だからちょっとクッションが悪かったわ。まあ、無事着陸!」 てんとう虫のようなかっこうをした小さな生き物です。てんとう虫は水玉、でも、この生き物は、今流行のタータンチェックです。それも黄緑とオレンジの。 孝太はこの出来事を、月と星の中、何の疑いも持たず信じてしまいました。そして孝太がタータンチェックの動きをじっと見てるとタータンチェックは一生懸命、魔法をかけています。 「クルルン、パルルン、花になれ!」 なんと、まだ固いつぼみが花を咲かせたのです。 「ブラボー!君はなんてすてきなんだ!」 孝太は我を忘れて、タータンチェックに声を掛けてしまいました。 |
| びっくりしたのはタータンチェック。 「しまった!見られてしまった。そうなの?」可愛く上目使いに孝太を見ています。 「うん、はっきりと」 「あなたと私の秘密にしてくれます?約束してくれるなら、この魔法だけあなたに教えてあげるけど?」 「うん、もちろん!」 タータンチェックは孝太のひざの上に飛び乗ると、三日月と大きな星に向けて呪文をとなえた。 「×○△□…×○△□……」 すると、孝太の髪の毛が、すっと逆立ち、そしてまた元に戻りました。 |
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「もう大丈夫!あなたはこの事を誰にも言わなければ、この月と星が出ている時だけ、この魔法が使えるわ!では、わたし行かなくっちゃ!また会えたらいいね。バイバイ」と言ってタータンチェックは消えてしまいました。 孝太はうれしくなり、今も、三日月と大きな星が出ている時、一人で魔法を使っているのです。 寒いとき、きれいな花が咲いていたら、そっとまわりをのぞき込んでみよう。あなたも魔法使いになれるかも・・・・ |