ダブルトリガー/002
別に僕はミツロウの顔だけが好きなんじゃない。
だけど。
こんなそっくりなアズマに迫られたら・・・嫌だなんて思えない。
もう、いいや。
ホントに如何にでもなっちゃえ。
「ぅっン・・・」
ちょっとだけ戸惑ったようにアヅマが僕にキスをする。
強く押し付けられるようなキスで、僕は体を後ろのミツロウに預けた。
なんて不自然なシチュエーションなんだろう。
恋人の息子と、恋人に抱っこされたままキスするなんて。
「ふ・・ゅ、は・・・」
アヅマの柔らかい唇が何度も角度を変えながら僕の唇を奪う。
実はミツロウ以外の男にキスされるのはこれが初めてだ。
ミツロウと少し似た、でも別の舌が僕のに絡まってくちゅくちゅ音を立てる。
「んっ・・・」
後ろからミツロウの手が僕の胸に触れてきた。
それとアヅマの舌の感触がない交ぜになってゾクリとする。
優しく舌を吸われたりねっとりと舐められたり・・・やばい、結構アヅマ巧い。
しっかり受け継いでるよ、ミツロウのエロ遺伝子。
アヅマがそっと離れて僕の頬に軽く唇を押し付けて、首筋に顔を埋める。
荒い吐息が耳に掛かってドキリとした。
(・・・興奮してるんだ)
だってミツロウはいつも余裕ばっかり見せて、そういうのさえ演出みたいで。
リアルなアヅマの吐息が僕の体を熱くさせる。
「あっ・・・ン、あ・・・」
どっちの手か分からないけど僕の修道着のボタンが外された。
服が勢い良く肩から引き下ろされる。
それに沿うようにアヅマの唇がゆっくりと下降し、僕の鎖骨を軽く噛んだ。
「んっ・・・や・・・」
アヅマの手がそっと僕の胸を掴む。
ゆるゆると揉みしだきながら、舌先で僕の乳首に触れた。
遠慮がちに舌先で遊ぶ。
ダイレクトに伝わってこないその刺激に僕はお腹がきゅぅんとなるのを感じた。
「あっあっ・・・やァ・・・ン、アヅマ・・・あぁ・・・」
僕の胸に顔を埋め、優しく優しくアヅマが触れてくるのがもどかしくて。
無意識に膝を擦り合わせていた僕を目ざとく見つけたのはミツロウだった。
「だりあ、もう我慢出来ねぇのか?ん?」
なんて笑いながら修道着をもっと下にずり下げて、下着の中にいきなり手を突っ込んできた。
ぐじゅっと指が割れ目に埋まる。
大分濡れてしまっているんだろう、ミツロウの指がにゅるにゅるとした感触を伴って僕の割れ目を優しくなぞって・・・。
ますます、もどかしい。
「あっやぁんっ・・・!ァっあ・・・」
くちゃくちゃとミツロウの指が僕のソコを触るのだけれど決して核心に触れようとしない。
知ってるくせに。
僕のカラダを知り尽くしているくせに。
しばらく弄ってたかと思うとミツロウは下着の中からするりと手を引いた。
そして僕の粘液にまみれた指先を僕に見せ付けてくる。
「見ろよ。すげぇ濡らしてんのな。だりあァ、お前俺以外にもこんなになっちまうんだぜ」
「や、ちが・・・馬鹿・・・っ」
「違わねぇし。まあ俺が躾けただけはあるよな♪」
嬉しそうに言ってぬるぬるになった指を口の中に突っ込んだ。
そのまま見せ付けるようにねっとりと舐め取る。
そして指を舐めながら、同時に空いている方の手で僕の太股を抱えて足を開かせた。
やだ・・・そんなことしたら僕の下着に広がった染みが見えちゃうよぅ・・・。
「あ・・・やだ」
ミツロウが僕の足を抱えると同時にアヅマの手が僕の下着に伸びてくる。
僕の胸を軽く吸いながら、手がゆっくりと足の付け根に重ねられて。
「うわ・・・だりあ、こんなに・・・」
「やだやだっ・・・!見ないで、アヅマ・・・!!!」
ミツロウ以外の男性にこんな恥ずかしいトコを見られるのは慣れてないので、僕は赤くなって俯いた。
兄のように慕ってたアヅマに見られることがこんなに恥ずかしいとは・・・。
アヅマの手がそっと僕の下着の上から割れ目をなぞり、そのままぐっと押し込まれる。
「あぁぁっ・・・!!や、あン・・・っ」
ぐりぐりと布越しに刺激を与えられ僕は背をしならせた。
そんな僕の後ろからミツロウが手を伸ばして、尖り始めた僕の芯を布越しに弄りだした。
「んふぅ・・・っ、あっ、ちょ、やだ・・・っ」
直に触ってもらえないもどかしさ。
もっとアヅマの指が奥まで入ってくればいいのに、なんて思って思わず腰が揺れる。
「だりあ・・・欲しいのか。こんなに腰を動かして・・・」
どこか呆然とした声で興奮したようにアヅマが僕を見る。
視線が絡んだ瞬間僕はぞくりとした。
――ミツロウそっくりの、そんな獣の眼で、見ないで。
決してミツロウは見せてくれない・・・そんな僕に溺れたような眼で。
堪らなく苦しく僕の胸が高鳴る。
どこか不安にも似た、そんな居心地悪さを伴って。
「欲し・・・ぃ、・・・あ、入れて・・・お願い・・・・・・・・」
僕は自ら下着に手をかけた。
そして口を自分の手で広げて見せる。
アヅマはごくりと喉を鳴らして僕の目の前で硬くなったモノを取り出して。
「・・・早く、アヅマぁ・・・」
急かす僕の言いなりに。
「入れるよ・・・」
なんて優しく囁いてくれたけどそれすらじれったい。
一呼吸置いて後、ぐちゅりと淫猥な音を立てアヅマが入ってきた。
「あぁぁぁあぁ・・・っ、あづ、ま・・・ァっ・・・」
待ち望んだ感触に僕は背をしならせ応えた。
ミツロウはもう僕に手は出さずにいる。
もしかしなくても僕が他の男の人を咥え込んでいる様子を傍観してるんだ。
そう思うとなんだか体が熱くなって思わずお腹に力が入っちゃう。
「っ・・・う」
そしたらアヅマが少し苦しそうな声を出した。
僕で感じてくれてるんだと思うとなんだか嬉しい。
ぎしりとベッドが軋み、アヅマが注送を始める。
「あっあっ・・・や、ンっ、あぁ、はぁっはぁ・・・」
ギリギリまで抜き出してまたすぐに奥を突いて・・・。
そのリズムに合わせるように声が漏れて恥ずかしい。
――ぐちゅ、ぬぷっ
卑猥な音がする。
僕はそんなにアヅマに感じちゃってるんだ。
ミツロウのとは全然違うのに。
「あっ・・・!や、ダメ・・・っ僕、僕・・・っあ、あぁぁあぁぁぁぁっ・・・!」
いつもより激しく興奮してた僕はすぐに絶頂を迎えてしまった。
ぎゅうっとアヅマを締め付けた僕の中が何度か波打つ。
アヅマはずるりと僕の中から抜くと、お腹に白い粘液を散らせた。
「はぁっはぁっ・・・はぁ・・・」
肩で息をしながら後ろのミツロウに体を預ける。
「早いぜ、だりあ」
「だってぇ・・・」
「ものすげぇ感じてたからなァ。んで、どうだ?」
「え・・・」
しれっとした顔で僕を見下ろしながらミツロウは意地悪く笑う。
「吾妻の童貞はどうだったよ」
「・・・なっ」
そうだ、何故僕がアヅマとセックスしたのか。
どっちが良いか比べてみようなんていうくだらない話からだったなぁ。
二人が僕を見つめている。
えーっと・・・えーっと。
どっちも・・・なんてそれはムシが良すぎるかなぁ?
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今気付いたけど、これこの前ぷらむちゃんとメッセで喋ってたアレですな!
○○×△△前提の、◇◇×△△ってやつ!!
実は苦手で〜とかいいながらちゃっかり書いてました(笑)
2次創作では出来そうもありませんが、こういうのならなんとかなっちゃったみたいで。
でもまあ攻が親子とかそういう関係だからかけたんだろうか。
流石に他人同士は・・・愛があっても(苦笑)