サーナイトが夢に現れるようになって、夢の始まりは何処なんだろうと考えている。
もしかしたら明日には目が覚めてキミが隣にいないかもしれないとか。
夢の始まりを知れば、夢の終わりも判って。
その終わりが始まらなければ・・・いつまでもこのままでしょう?
でもそんなこと、恐ろしくて言えない。







恐ろしくて言えない







それは、既に習慣になっていて。
の相方が友達エリアへと帰らなくなったのは何時頃だったろう。
出逢って直ぐだったような気がする。
「ねー。偶には自分の家帰りなよ」
「嫌だ。俺お前と離れたら息出来なくなるし」
そう言っての隣にごろりと横になってしまう。
やれやれと溜め息を吐くしかないのだけれど、実はそんなに嫌ではない。
人間の癖にポケモンに想われて嫌ではないなんて如何なんだろうとは思うものの、はポケモンになって以来人間的な考え方をあまりしなくなった。
例えば野生の木の実を食べるなんてとんでもないと思っていたけれど一度食べると気にならなくなった。
例えばポケモン達を見てオスかメスか一目で判断できるようになった。
例えば隣でごろごろする相方を好きになってしまった・・・。
人間だったときの記憶は殆ど無い所為だろうか、を好きになったことにもあまり抵抗は無い。
こんなにも愛されて幸せだとすら思う。
だから・・・実は記憶なんか戻らなくてもいいんじゃないかと最近思うのだ。
「・・・、ちょっと出かけようよ」
「は?何処へ?」
「初めて会ったトコ。小さな森の近くまで」
ぐい、との手を引き無理矢理立たせるとは一直線に小さな森へ向かった。
そんなに遠い道のりじゃない。
もうめっきり小さい森への依頼は受けなくなったけれど、それでも時たまお礼がよければ受けたりする。
敢えて言うなら今日は自分の依頼。
だけど救助を求めているのかどうかは分からない。
ぽつりぽつりと会話をしながら初めて会った場所まで辿り着いた。
「いきなり何でまたこんなトコ来たかったんだ?」
「ン・・・別に、そんな理由とか無いんだけどさ」
ざわりと風が抜けた。
嗚呼、あの日も天気が良くて穏やかに新世界への扉が自分を飲み込んだんだっけ。
「ただ・・・此処は夢の始まりみたいだなって思って」
「・・・!」
「それだけ」
繋いだ手が急に体温を失っていっている気がした。
どちらのがそうなっているのかは判らないけれど、何だか体をめ巡る血が急に冷えていくような。
そんな時、突然の腕がを抱きしめた。
きつく、息も出来ないくらいに。
「夢の始まりとか言うなよ・・・!いつか終わるとか・・・そんなの冗談じゃねぇぞ・・・っ」
「・・・
「俺と救助隊やるのは後にも先にもお前だけだ!!俺は・・・俺は・・・っ」
だけどの記憶のことは自身も少し悩んでいたことだ。
いつか記憶が戻ったなら。
いつか人間に戻ったなら。
「・・・俺を置いて行くな」
・・・」
「頼むから、死ぬまで傍に居ろよ」
搾り出すようなその言葉には小さく頷いたけれど。
・・・だけど。

『うん、ずっと一緒だよ』

なんて無責任なこと、恐ろしくて言えやしない。
その日の夜、珍しくは友達エリアに帰っていった。





「・・・ふゥ・・・」
久しぶりの一人の寝床。
なんだろう、この喪失感。
お願いだから今晩は出てこないで、サーナイト。
これ以上夢の終わりに近づきたくない。
そう思えば思うほど何だか寝付けなくて、は何度も寝返りをうった。
既に深夜を回った頃だ。
漸くうとうととし始めたの耳にドアを叩く音が聞こえた。
はっとして起き上がる。
「・・・誰・・・?」
「・・・俺。
・・・?どしたの、ちょっと待って」
慌ててドアを開けるとそこにはちょっとばつの悪そうな表情のが立っていた。
「悪ィ・・・、起こしたか?」
「ううん」
さっと招き入れてドアに鍵をかける。
はやや躊躇した後、今までが寝転がっていた寝床の端に座り込んだ。
もその隣に座る。
「・・・、その・・・昼間は悪かったな」
「・・・え?」
「・・・俺、お前の気持ちも考えずにさ・・・ガキっぽいこと言っちまって・・・悪かった」
がば、と頭を下げるの行動には如何反応して良いのか判らない。
ただ視線を泳がせているだけ。
「一人になって良く良く考えてみたんだ。お前に置いて行くななんて言う方がおかしいんだよな」
「え・・・」
突き放されたような気分だ。
いや、先にを突き放したのは自分だったかもしれない。
夢だなんて言ったじゃないか。
視線を落としは俯いた。
しかしの口から意外な言葉が飛び出す。
「置いて行くなって言うだけじゃダメなんだよな。お前が俺を置いて行きたくなくなるように仕向けねェとって思ったわけだ」
「・・・え?」
「だってそうだろ?俺は何もしないくせにお前には置いて行くなって俺の都合ばっか押し付けてさ。だから俺もお前を離したくねぇなら自分で何とかしなきゃって思ったんだよ」
言って笑う相方には何だか泣きたくなった。
嗚呼。
「・・・ありがと・・・」
こんなにも愛してくれて。
堪らずはそっとの背に腕を回す。
・・・、あたしに会えて良かった」

「こうやって一緒に救助隊やれて、良かった」
の手も優しくの腰に回された。
強く抱き合う。
これが夢なら覚めなくても、良い。
「・・・
、愛してるぞ」
緩やかに唇が重なった。
が友達エリアに帰らなくなってから、毎日のようにこうやって過ごしてきたけれど。
「あたしも、のこと・・・愛してる」
ようやく体が体温を取り戻していく気がした。
がゆっくりとを寝床の上に押し倒す。
「ン・・・」
もう一度深く口付けながら、の上に覆いかぶさった。
何度も角度を変えて深く交わす。
柔らかな舌が絡められ湿った音を立てた。
「ふ、は・・・っあ・・・」
キスの合間にの手は服の上から胸に触れる。
「あ・・・ン」
もぞ、との手が動くたびに溜め息が漏れて。
もう何度も繰り返してきたのになんだか今日は気恥ずかしい。
、あたし・・・あっあ・・・はァ・・・っダメ・・・ェ」
恥ずかしそうに頬を染めて視線を逸らす
そんな様子には欲情を煽られてしまう。
、やべェよ。可愛い」
「やっ・・・ばかァ・・・」
いやいやするように髪を乱してかぶりを振った。
普段ではあまり見られない様相だ。
いつもならまだ余裕があって、遊んでるというか愉しんでるという段階のはずなのに。
「堪ンねー・・・」
ごそごそとの手がの服を捲り上げた。
ふるりと揺れるの胸を露わにして、唇を押し付ける。
「はぅ・・・」
ぷつんと膨らんだ乳首を含まれ、小さな溜め息が漏れた。
ざらりざらりと舌が捏ねるように舐める。
「んっ、ァ・・・あぁ・・・」
時折唇を離しては、乳房の丸みをなぞる様に唇で辿り跡をつけたりして。
その度には立てた膝での腰をきつく挟み込んだ。
・・・」
胸に顔を埋めた相方の髪に指を絡めながらはその名を何度も呼ぶ。
「お願い、あたし・・・もう・・・っ」
は言いながら自ら下着に手を掛けてゆっくりとそれを下ろした。
見せ付けるようなそんな仕草の、甘やかな誘いにはごくりと喉を鳴らす。
・・・っ」
脚を抱え上げて肩に乗せると、の中心に口をつけた。
ねっとりと蜜の溢れるそこを舌で優しく拭う。
「あっ、ァあん・・・っ、はぁ、あ・・・はぁはぁ・・・っ」
舌を差し入れられ出入りする感覚と、芯に時折触れる鼻先を感じては体を震わせた。
「だめ・・・ェ、、あたし、はぁっああぁ・・・イっちゃ・・・」
悲鳴のような声で訴えられてはそっとから離れた。
そしてズボンの前を寛げる。
「・・・ぁ」
の舌の感触が無くなったそこに熱い塊が押し付けられた。
ぬぶっと容赦なく突き立てられるが、蕩けたの入り口は難なくそれを飲み込んでいく。
「はぅぅ・・・っ、あっ、ン、はぁ・・・イイ・・・」
膨張したそれが内壁を擦りながら進んでくるのが堪らない。
もっと奥に。
なんてはしたない事を考えてしまうのだろう。
だけど体は正直で、の腰は意思とは無関係に揺れていた。
・・・っ、あっ、はァ・・・っ、あぁぁぁ・・・」
性急に突き上げるの背中に爪を立てる。
だけどぎり、と食い込むそれが気にならないほど。
「はぁっ、はぁっ・・・、クソ・・・すげ・・・っ」
苦しそうな表情と余裕の無い掠れた声。
の頬に汗が伝うのが見えたような気がする。
「ダメ・・・っあたしもう・・・っあっ、あぁぁぁぁっ・・・!!」
びくんとの体が跳ね上がる。
「くっ・・・」
緩急をつけての内壁がを締め付けた。
その瞬間。
はずるりとの中から自身を抜いて、白い腹の上にどくりと白濁した粘液をぶちまける。
「はぁっああぁっ・・・」
「・・・うぅ・・・」
どちらともつかない荒い呼吸の音だけが暫らく部屋に響いていた。
それが整う頃、漸く睡魔の来訪を感じ始め・・・。
二人はそのまま言葉も無く、眠ってしまったのであった。





結局のところ、問題が解決した訳ではないのだけれど。





「もう、いいや。面倒くさいことは考えないことにする」
「は?」
次の日。
救助依頼の為に二人してダンジョンに潜っていたら、は突然そう言った。
「記憶とか、人間だったときのこととか。もういいや。今は考えない」
それが正しいのかどうかは別にしても。
考えて解決することではないのだから。
「今は今でいいや。今あたしはポケモンで、を愛してる!これに間違いはないもん、ね?」
「!」
普通に吐かれた愛の言葉には少し頬を赤らめて驚いた表情になる。
そしてはにっこり笑った。









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ひっさびさにポケモン書いたと思ったらポケダンかよ。
ていうか主人公って記憶失くしてましたよね・・・?失くしてないのかな。
何でポケモンになったかが判らないだけでしたっけ?ま、いいや(←よくない)
そうそう、一応どちらも擬人されてるっつぅことで服着てます。
因みに赤では架基はイーブイになりました。相方はヒノアラシです(今はもうバクフーンですが。名前も変えませんでした)
基地の名前はディペンド(意味は〜次第)です。
青は操作してヒトカゲにし、相方はキモリを選びました。そのままジュプトルにして、ジュカインにはしないつもりです。名前も変えてません。
基地の名前はオーヴェイ(〜に従う)です。
皆さんはどんな風にしましたか?すげー気になるんで良ければ教えてやってください。