それは私の恋心。
ひっそりと、だけど確実に鼓動している、それは私の恋心。
『貴方が好きです』
飽和状態
嗚呼、幸せ。
息吹いた小さな芽が今まさに大輪の花を咲かせた様。
銀に光るフォークをケーキに突き立てながら、笑った。
「嬉しそうだな」
「・・・嬉しいもの」
甘いクリームが口に広がって、溶ける。
その味も幸せなのだけれど、もっと幸せなのは。
「、ついてる」
「え」
そっと頬に手を添えてごく自然な仕草で唇の端をちろりと舐められた。
一瞬の出来事。
だけどその行動にの頬がじわりと染まる。
「甘い、な」
「・・・イツク・・・っ」
意地悪く笑って、お前の唇が・・・な?と囁かれますます頬が熱くなるのを感じた。
「ばかばか、意地悪」
恥ずかしさに染まる頬を押さえが小さく頭を振って。
そんな様子に深紅の目を細めるイツク。
ぷぅ、と赤くなった頬を膨らまして睨み付ける。
だけど。
やっぱり、幸せだなと思ってしまって何時の間にか笑ってしまうのを押さえられない。
嗚呼。
「・・・幸せ」
思わず口をついて出てしまう程に、満たされた気分だった。
緩やかに見上げた先には、イツクがいて。
ぱちんと目が合ったら軽く唇にキスされた。
折角引いていた頬の熱がまた戻ってきてしまう。
「・・・もう・・・」
でも、こういうことを出来るようになったのはごく最近の事。
胸を高鳴らせるこの恋心が実ったのも、ごく最近の事。
少し困ったように視線を逸らすの隣に椅子を引いてイツクが座った。
丸いテーブルなのに、本当に隣同士に座るからイツクが変な位置に来ている。
だけどそんなことお構い無しだ。
「イツク・・・邪魔になっちゃうよ」
「構うか。俺はの近くに居たいんだ」
テーブルの上の手をきゅ、と握られて真摯に述べられた言葉がじわりと広がる。
「もう遠慮はしなくていいんだからな」
「・・・うん・・・」
紅い視線が射抜くようにを見つめた。
その目に射抜かれたのは何時の事だったろう。
この恋心に気付いた瞬間?
いや違う。
あの時だ。
そう、初めて出会った時。
強い目をした彼に、この身を射抜かれてしまった。
出会うべくして出会ったとさえ思う。
そのまま彼は自分のモンスターボールへ、そして名前をあげた。
以来ずっと一緒。
ずっとずっと。
そしておそらく、これからも。
「」
「・・・え、あ、ちょ、待っ・・・」
抗議の声は重ねられたイツクの唇に吸い込まれた。
出先なのにとか、人が見てるかもしれないとか、そういうものがだんだんと感じられなくなる。
「ン・・・」
ただ柔らかく合わさった唇と、中を探るイツクの舌の感触が入り混じってぼんやりとするだけ。
何もかも蕩かされるような感覚だった。
「・・・っ、もう・・・!イツク・・・っ!!」
「言ってるだろ。遠慮はしないぜ」
にやりと笑う。
そりゃぁだって誰も見ていない部屋の中でなら大歓迎だ。
遠慮なんかしないで欲しい。
だけど、こんな外ではちょっと遠慮して欲しい気もする。
刺さるような視線を背後に感じつつ、俯くようにして残りのケーキを口へ頬張った。
「あんまり外では遠慮して欲しい気がするの」
お金を払う時に店員の好奇の視線に顔から火が出るかと思った。
流石にそう言ってしまったのも無理からぬことと言えよう。
「・・・まぁ、考えとく」
気の無い返事に小さく溜め息を吐いて、は俯いた。
しかし突然手を握られ弾かれたように上を向く。
「次は何処だ?」
「え・・・っ、ぽ、ポケモンセンターだよ」
「そっか」
自然に握られた手は暖かくてどきどきした。
ケーキを食べに行ったのは元々時間潰しの為。
決して人前でキスをするためなんかじゃない。
センターに預けた子達がそろそろ治療を終えて待っているはずだ。
「・・・まだいいだろ?」
「え?何が?」
「あいつら迎えに行くの。まだ良くねェ?」
「な、何で急に」
そりゃ町中で勝負を挑まれる事なんてないし、その気になればパソコンで引き取る事だって出来る。
「俺、まだと二人っきりでいたいんだけど」
「!」
そっけなく言われた言葉だけれど、一瞬体が強張るのを感じた。
喜びと、僅かの緊張で。
包み隠さず言えば、実は少しだけ恥ずかしいのだけれど。
二人っきりなんて慣れてない。
改めてそう思うと如何して良いか判らなくなる。
つまんない女だと思われたらどうしよう。
瞬時にそんなことまで考えてしまうが、無言で見下ろしてくるイツクはどうやらの答えを待っているようだ。
慌ててそれに返事を返す。
「う・・・うん。私も・・・イツクといたいよ」
「だろ?じゃああいつらは明日までセンターな!」
え!?明日まで!?
・・・とは思っても口には出せない。
冷や汗を浮かべながらは乾いた笑いを返す他無かったのである。
「よし。じゃまずはちょっと散歩しようぜ」
「う、うん」
不安げに握られた手を見て、は了承の意を示した。
他愛も無い話をしながら(と言ってもは必死に会話を探したりしていたのだが)暫らく歩く。
すると。
「なぁ、は俺以外の男と付き合った事があるのか?」
「え・・・何、突然」
なんて聞かれた。
「突然じゃないぜ。前からずっと気になってた」
「そ、そう・・・」
「で?あるのか?」
「・・・」
実は、無い。
当然ポケモンは初めてだし、人間の男とだって・・・無い。
ここは素直に、正直に、「無い」と言うべきなのだろうか。
それとも何も知らないというのはイツクにとって面倒な女に映るだろうか。
意図がわからずは言い澱んだ。
「・・・答えないって事は・・・あるのか?」
「いやっ、な、無いよ・・・!」
慌てて否定してしまったが、イツクは疑いの眼差しである。
「何か挙動不審だぞ、お前」
「違っ・・・、だって、いきなりそんなこと聞くから・・・!」
何て答えればイツクが気に入るかもわからないし。
「兎に角、無い。無いです。人間とも勿論ポケモンともありません」
落ち着け落ち着けと言い聞かせながらきっぱりと言い放つ。
するとイツクは少しだけ含み笑いで。
「そっか」
とだけ言った。
何が「そう」なのかは判らないけど、この笑みは満足した証ということだけは判る。
良かった、とりあえずは素直に正直に言ってしまって良かったと言うわけだ。
そして上機嫌にイツクはの腰を抱き寄せて、そっと耳元で囁いた。
「そろそろ暗くなってきたし帰るか」
「え、あ・・・そうだね」
そういえば。
会話の糸口を探すのに必死になっていた所為で気付かなかったがあたりはもう随分暗い。
そろそろお腹もすいてきた。
という事で、は素直に頷く。
しかし帰るまでの間、イツクに腰を抱かれている事が気になって気になって帰るどころの騒ぎではなかったのだが。
宿泊施設に戻った二人は簡単に食事を済ませた。
いつもなら賑やかな食事時が今日は二人きりなので静かなものである。
ついでに二人だからという事でルームサービスで済ませてみたりして。
「ご馳走様でした・・・っと。お風呂入ろうかな」
いつもみたいに食器を片付けたりする手間も無い。
がちゃがちゃと食器を盆に重ね、その盆を廊下に出しながら呟いた。
するとイツクは含み笑いで。
「そうしろよ。あいつらいないからゆっくり入れるだろ」
と、言った。
だけどそう言われれば、そうだ。
何せ6匹。
女の子は自分と一緒に入れて、男の子はイツクに任せるか別々に入らせて。
入ったのか入ってないのか判らないほどの慌ただしさでのバスタイムは終わる。
流石に皆子供じゃないから一緒に入るときは大変だ。
狭い浴槽を上手に交代して入れるように計算しながら入れなくてはいけないのだから。
だけど、今日は誰もいない。
その事実に上機嫌ではバスルームに向かった。
「あー・・・偶にはこういうのもいいかもしんない・・・」
大して広くはない浴槽だけれど、何人かで入るのと本当に一人で入るのでは全然違う。
少し熱い湯にじっくりと体を浸しながらゆっくりと時間をかけてはバスタイムを楽しんだ。
満足げにバスルームから出てきたと交代するように、次はイツクがバスルームへ。
は全く気付かなかったが、彼はやはり楽しそうに緩く口角を上げている。
しかしは気付けなかったのである。
そのまま風呂上りのジュースを飲んでベッドに伏した。
いつもなら女の子達の髪を乾かしたり、風呂の順番待ちな男の子たちの相手をしたりと兎に角忙しい。
だけど今日はイツクと二人きり。
誰も邪魔をするものはいない。
そのまま軽く目を伏せれば、吸い込まれるように夢の中へ。
着替えなきゃ、と言う呟きすら外に漏れる事は無かった。
・・・程なくして、イツクが風呂から上がってきた。
何かを探すようにきょろきょろと部屋の中を見渡して、にんまりと笑う。
昼間連れまわしてしまった所為だろう、はベッドで静かに寝息を立てていた。
その姿は風呂上りの素肌にバスタオルを巻いただけという無防備そのもの。
「・・・こういうとこは抜けてンのな」
それとも何もされないという自信でもあるのだろうか。
「遠慮しないって言った筈だぜ」
耳元で苦笑混じりに囁くが聞こえてはいないだろう。
すやすやと眠るを触りながら起こすのも一興かとは思ったが、初めてであろうにそういう風な扱いをするのはどうかと思う。
それはもっと懇意になった後ででも出来るじゃないか。
きっとそれなりに彼女にも描いている「初めて」の瞬間があるはずだ。
今晩を逃すつもりは無いが、やはり寝込みを襲うのも嫌なのでイツクはそっとの肩に手をかけた。
「、起きろ」
「・・・」
「?」
「ぅ・・・」
小さく身じろいで薄っすらと目を開けた。
近くにイツクの顔があってぎょっとした。
「あ、イツク・・・」
「起きたか?風邪引くぜ」
「あ・・・」
自分の姿を顧みて頬を染める。
何て格好を彼に見せていたのだ。
「ご、ごめん。直ぐ着替えるから・・・」
慌ててイツクの脇をすり抜けようとするの腕をがしっと捕まえた。
「着替えなくてもいいぜ、別に」
「・・・え・・・?」
ぎらりと、紅い視線が光って。
気付いたらの体はイツクの腕の中に閉じ込められていた。
風呂上りの温かいイツクの体温がの肌に伝わってくる。
「すぐに脱がなきゃいけなくなるからな」
「・・・ちょ、待っ、イツク・・・」
「意味判らない程子供じゃないだろ?セックスしようぜ」
直接的な言葉にかぁ・・・との顔が紅く染まる。
どくんどくんと早鐘を打つ心臓がうるさかった。
答えることなど勿論出来ず、ただただは押し黙る。
「俺に任せな。全部教えてやるよ」
言いながら優しくの首筋に口付ける。
「ン・・・っ」
その感触にさえ怯えるように身を震わせる。
「イツク・・・でも、私・・・」
「怖い?」
「うん・・・」
素直に頷くの髪をさらりとあやすように撫でた。
「大丈夫。俺を信じろ。愛し合うことは怖い事じゃないんだぜ」
にっこりと笑いながら髪を撫でていた手を頬に伸ばす。
そして。
ちゅ、と小さな音を立てて小さな唇にキスを落とした。
軽く触れるだけのそれは優しくて、甘い感触で。
不安を少しだけ払拭してくれるような、そんなキスだった。
優しい態度にはおずおずと体から力を抜く。
が体を預ける事に気を良くしたイツクはもう一度彼女の唇を奪った。
「・・・ぅ、ン・・・っ」
今度は、触れるだけじゃない。
合わせた唇を優しく開かせて隙間からするりと舌を滑り込ませた。
くちゅと唾液の絡む音にぎくりとは体を強張らせる。
しかし。
差し込まれた舌先が優しく口腔内をなぞり始めると途端にその体からは力が抜けた。
そっと歯列をなぞられ上顎を撫でられ。
「ンっ、ふ・・・」
舌をちゅ、と吸われた時思わず声が漏れた。
イツクは甘いの唾液を垂下しながら何度も角度を変えて唇を交わす。
「はぁ・・・っ、ァ・・・」
銀の糸をひいて漸くイツクが離れた時には、息も絶え絶えになっているがいた。
くたりと力の抜けた体をイツクに預け胸を上下させる。
「可愛いぜ、。もっと可愛いお前を見せてくれ」
すっとの体をベッドに押し付け、体に巻きついていたバスタオルを解く。
初めて見るの体を前に思わず喉がなった。
白い肢体、恐らくはまだ手付かずの。
「あ、あんまり見ないで・・・」
強い視線を感じて、恥ずかしそうに両手で胸元を隠す。
しかしそれをやんわりと制すように、イツクの手が手首を掴んでベッドの脇に縫いとめてしまった。
「イツク・・・」
「綺麗過ぎて見とれてただけだ。次は・・・味見だな」
ぺろりと唇の端を舐めてからイツクはゆっくりとの胸に唇を押し付けた。
柔らかな弾力がイツクを迎える。
「きゃぅ・・・っ」
乳房を軽く唇で啄ばまれ思わず上擦った声が漏れた。
手首を掴んでいた手も直ぐに離れ、もう一方の乳房に触れる。
「思ったよりあるんだな」
持ち上げるようにその弾力を確かめながらイツクは笑った。
「し、失礼ね・・・思った、よりって・・・あ、ァん・・・っ」
きゅっと乳首を摘まれて声が漏れた。
聞いた事も無いような声色。
恥ずかしくなって思わず口を押さえる。
「んっ、うぅ・・・っはぁっ・・・ぅ、うン・・・っ」
既に固くなっている乳首を指先で扱かれて、腰を駆け上る妙な感覚に身を捩る。
だけどイツクは容赦ない。
馬乗りになった体勢のまま、を逃がしたりはしなかった。
それどころか舌先で意地悪く乳首を捏ねるように舐めてみたりして。
こんなの知らない。
一体何だ、この感覚は。
「はぁっはぁっ・・・あぁ・・・っイツク・・・っ」
苦しいような感覚の中、口を押さえていた手でイツクの肩に縋りついた。
「ダメ・・・嫌・・・」
「嘘吐け」
にやりと笑ってイツクがの脚を持ち上げた。
そして自身触った事も無いようなところに触れる。
くちゅりと湿った音と共にイツクが射抜くようにを見た。
「こんなにして。嫌なわけないよな?」
「・・・っ」
ちょっと意地悪な言葉にの視線が揺らいだ。
だけどそれすら何だか気持ち良い気がして、ますます動揺してしまう。
そんな動揺も見逃さず、イツクは軽く指を動かしてぬるりとの尖り始めた芯を撫でた。
「ひゃぁぁっ・・・!」
ぴりっと腰に走る刺激に悲鳴にも似た声を漏らす。
「イイだろ?女が感じるところだぜ」
言いながらくりくりと指先で芯を弄る。
その度にの腰が跳ねるがそれを体で押さえつけて、またぷつんと固くなっている乳首に吸い付いた。
「はぁっ、あ、あぁ・・・っ、イツク・・・っぅあ・・・っ」
れろれろと撫でるように舐めたかと思えば軽く歯を当てて意地悪く刺激を与えてみたり。
上も下も両方責められては甘い啜り泣きを漏らした。
「やぁ、ァん・・・っあぁ・・・ああぁぁ・・・」
大分の中から愛液が溢れてきたのを確認して、ゆっくりとイツクはの入り口へと手を伸ばした。
「・・・!っあ・・・待っ・・・」
気付いた時にはもう遅い。
つぷりとの内部にほんの少しだけイツクは指を侵入させていた。
「・・・っ、や、イツク・・・っ痛・・・」
鈍い痛みにの体に緊張が走る。
その所為でぐっとイツクの指先を締め付けてしまい、また痛みを感じるという悪循環。
「、力を抜け」
「やっ・・・分かんないィ・・・っ」
腰を引きたがるを押さえつけイツクは何とか気を逸らしてやろうと優しくキスをしたり、胸を弄ったり。
「・・・っん、ふ、は・・・っ」
暫らくそうしていたら少しだけに余裕が出来た。
痛がらせないようにゆっくりと身長に指先を進める。
「っう、ン・・・はぁ・・・はあぁ・・・っ」
それでもやはり苦しそうな。
あまりに痛がるようだったら今日は止めておこうかと思いつつ、イツクは内壁を探るように撫でた。
すると。
「!やぁんっ・・・!!」
が一際大きな声で啼く。
成る程ここか。
イツクはゆっくりと、しかし確実な手つきでそこを責め始めた。
「あっやっ・・・!ダメ・・・っ、やめ、あっはぁ、はぁっ、あぁぁ・・・っ」
そこを軽く突くようにして浅く出し入れするとの口からまたしても甘い喘ぎが漏れ始めた。
強い快感に閉じようとする脚がぎゅうぎゅうとイツクの体を押してくる。
「あぁぁっ、ダメぇ・・・っ何か、可笑しく・・・っ」
が叫ぶように言った瞬間、その背がのけぞった。
同時にきつく内部が締まる。
「っ・・・あぁぁ・・・」
薄っすらと生理的な涙を溜め、絶頂の余韻にぼんやりとした視線を投げかける。
嗚呼、そんな顔されたら。
「・・・、悪い。俺もそろそろ・・・」
もっと優しく色々してやりたかったと思うけれど、やはり今まで我慢してきた分とかがあるわけで。
夜着にと着ていたズボンを下ろして既に反るほどに張り詰めているモノを取り出す。
「・・・っ」
初めて見る男の性器にが息を飲んだ。
そんなもの入るわけが無い、といった表情である。
「・・・力抜いとけよ」
脚を開かせて自らのものを宛がった。
緊張したように脚が強張ったので、前かがみになって唇に唇を押し付けてみたりして。
兎に角出来るだけ痛みなんか感じないようにと。
ちゅ、と唾液が混じり合いぴちゃぴちゃと水音を立てる。
唇を舐められて舌を吸われると何だかぼぅっとなってしまう。
そこを見計らってイツクは腰を進めた。
ぐぷり。
「っ・・・ンぅ・・・っ」
キスの合間に漏れた苦しげな声。
顔を顰めるはやはり痛みしか感じていないのだろうか。
「・・・痛いか・・・?」
「・・・うん」
「止め、るか・・・?」
きつく締め付けてくるの内壁に若干の痛みも感じつつイツクは聞いた。
しかしは首を横に振る。
「いい・・・っ、続けて・・・」
「・・・」
いじらしいまでの言葉にイツクは更に腰を進める。
逃げ腰になっているの体を押さえつけて、多少以上強引に。
「あぁぁぁぁ・・・っ」
悲鳴にも似た声と共にぎり、とイツクの肩に食い込むの爪先。
しかしそんなものもの痛みに比べれば何でもないと思った。
腰を使いながら何とか到達し、を見下ろす。
「・・・大丈夫か?」
「ん、平・・・気」
とても平気には見えなかったがそれでも何とかは笑みを作って見せていた。
「でも・・・早く終わらせて欲しいかも・・・」
「・・・あ、ああ・・・」
それもそうだ。
「じゃあ、動くぞ」
気は引けるが早く終わらせてやった方がいい。
イツクはの頭の横に手を突くとゆるやかに腰を動かした。
「っう・・・あぁ・・・っ」
苦しそうな声。
しかし動き出せばもう止まる事も出来なかった。
「はぁっはぁっ・・・」
苦しげに息を吐くを尻目にイツクはきつく締まる彼女の内部に追い立てられていった。
せめてさっき感じていたところを責めてやると、苦しげな声の中にも甘いものが混じる。
「あっはぁ・・・はぁっ・・・イツク、あ、あぁ・・・っ」
規則的に漏れるの声が行為をなぞらえている様でなんだかとても興奮する。
ぎしぎしとベッドを盛大に軋ませてイツクは何度もを突き上げた。
「っく・・・、イくぜ・・・?」
「んっ、あっ・・・あぁぁっ」
「――っ・・・」
どぷりとは内部に熱い迸りを感じた。
その瞬間、イツクの体がの上に降ってくる。
「ン・・・はぁっ・・・イツク・・・?」
「・・・あー、すげ。最高・・・」
「・・・ばか」
素直なイツクの感想には頬を紅くした。
しっとりと汗に濡れたイツクの銀髪がその頬を撫でる。
ふと、思う。
嗚呼、幸せだ。
そうかこんなに満ち足りるものなのか。
決して気持ちイイだけではなかったけれど。
幸せすぎて、どうにかなりそうだ。
そんな幸せの飽和状態。
少しだけ涙が出た。
幸せの零れた瞬間だと思った。
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と、言うわけで。
葉様より頂きましたリクエストのサーナイトです。
糖度高めになるように意識してかいてみました。
リク内容少しでも消化できていれば良いのですが。
心配なのはサーナイトの性格です・・・。
葉様はサーナイトの喋り方を「ポケダンのサーナイトが凄く想像通りだった」と仰られていたような・・・。
全然違うし。こんな乱暴な喋りかたしないし。
想像と違っていたらすみません・・・。