特性:静電気
俺にはささやかな夢がある。
それは「マスターでもあり恋人でもあると手を繋ぐコト」だ!
「くっ・・・畜生・・・っ」
どうしてだ。
どうして俺はこういう体質なんだ。
指先にぱちっと走る電流。
そう、俺の特性は「静電気」
戦闘になると役立つ能力だとは思う。
だけど俺の大好きなに触ることも出来ないなんて最低な能力だ。
触ったら痛がらせちまうし・・・折角想いは通じ合ってるってのにキスも何もできやしねぇ。
そこで俺は今必死で静電気を抑える練習中だ。
いや・・・もう練習なんかしなくても結構抑えられるんだが。
の前だと緊張してどうにもこうにも上手くコントロール出来ねー・・・。
にっこり微笑まれた日にゃ、最大出力で放電しちまいそうだ。
そんなことは絶対に防がなくちゃなんねぇ。
を傷つけるようなことは絶対したくねえんだ。
「どうやったら電気出さなくて済むんだろーか・・・」
はぁ・・・と溜め息を吐いて俺は木の根元にしゃがみこんだ。
「何言ってるのよ」
急に降って来た声に俺は顔を上げる。
「・・・!」
「が電気出さなくなったらあたしが困るじゃないの」
笑いながらそう言って俺の前に立っている。
逆光で少し笑顔が見えにくかったのが惜しいが・・・今日も可愛い。
ぼーっと見惚れてたらは俺に目線を合わせる様に中腰になる。
「どしたの?」
「え、いやっ・・・別に何でも・・・っ」
顔を近付けられて俺はちょっとだけ逃げ腰になる。
畜生どうしてこんなに可愛いんだ。
「そう?じゃあ何で電気が出ない方がいいの?」
「うっ・・・」
それを・・・それをお前が聞くのか・・・!
全部お前の為だっつの!
・・・とはとても言えねえ俺・・・。
「ちょ、ちょっと・・・そういう気分だったんだ・・・!」
「・・・ふうん・・・?」
は何だか良く分からないような釈然としない顔をしている。
俺だってそうだ。
何だよ、電気出したくない気分って。
電気タイプの俺がよォ。
「そっそれより・・・!!は何でこんなとこまで来たんだ?」
こういうときは話題を変えてしまうに限る。
「ん?あたしも休憩。・・・っていうかの顔見たくなって・・・さ」
えへへ、とはにかみながら照れたように笑う。
ふっ・・・犯罪的に可愛すぎるぜ・・・。
嗚呼、マジで俺に静電気なんてもんがなかったら今すぐこの場に押し倒してやるのによ・・・。
「あ、それとも・・・邪魔だった、かな?」
「いや!そんなことは一切無い!!寧ろ俺もが傍に居てくれたほうが・・・その・・・」
畜生恥ずかしくて最後までちゃんと言えねぇ。
だけどはそんな情けねぇ俺の言葉の先をちゃんと汲み取ってくれる。
・・・嬉しそうな表情を浮かべてくれる。
こういう時ぎゅっと抱きしめたりするのが恋人ってモンだろ!?
なのに俺にはそれすら出来ねえ。
静電気の所為でそんなことすらままならねえんだ。
「・・・ね、。さっきからずーっと何か考え込んでるけど、どうしたの」
「ぅえっ!?」
「電気出ないようにしようとか言うし・・・何か悩んでるんでしょ?」
鋭い・・・。
「いや・・・そんなことは」
「トレーナーのあたしに嘘ついても無駄だよ」
「・・・」
そう、はきめ細やかに色々気のつくとても優秀なトレーナーだ。
伸び悩んでる奴やら弱点克服したい奴等の悩みをぱっと見抜いて強化してくれたり、補ってくれたり。
そういうところはまだピカチュウだった俺と出会った時からずっと同じで。
俺はのそんな面に心底惚れた。
何かあったときは命だってかけて護ってやると思ったモンだ。
なのにまだこの様か。
相変わらずに気付いてもらって、に頼って、に甘えて。
こんな体たらくで俺はどうやってを護ってやれるんだろうか。
「・・・っ、悪ィ!!まだ言えねぇ!!!」
そう言って俺はばっと立ち上がる。
突然の俺の行動に驚いたように見上げてくるを尻目に俺は森の奥へと走り出した。
「ちょっ、!!何処いくの!?」
「夜には戻る!!!」
自慢の高速移動で追いつかれないように必死で走りながら俺はその場から消えた。
絶対に静電気体質を克服してやる。
そしてともっと仲良くするんだ。
とか言って。
まあ一日やそこらでコントロールできるようになりゃぁ苦労は無いわけで。
いやホント普段別の奴に触るなら大丈夫なんだけどよ。
のコト考えるとどうにも力が入っちまって、上手く静電気を抑えられない。
嗚呼畜生。
でもそれだけのことが好きなんだ。
未だに目の前にすれば照れるし、赤くなっちまうし、緊張するし。
「はぁぁ・・・どうすればにも放電しなくなるのかわからねぇ・・・」
「、そんなことで悩んでたの?」
突然後ろから掛けられた声に俺は文字通り飛び上がった。
「なっなななな・・・」
「ごめん、驚かせちゃったか」
困ったように笑いながら俺の背後に立っていたのは正しくだった。
しかもあの情けない一言を聞かれちまうとは!!
不覚。
「い・・・いつから、いたんだよ」
「結構前から。でもあんまり集中してるみたいだったから声掛けづらくて・・・」
マジか。
俺はそんなにも没頭しちまってたのか。
いや、そりゃ俺にとってに触ることは重要事項だけど!
戦闘用にトレーニングされた俺が人間の気配に気付けないなんて。
修行が足りねぇなぁ。
「クソ、俺ダメだなァ・・・」
自分の静電気もコントロール出来ねぇし、周りへの警戒も中途半端だし。
余りの出来の悪さに申し訳なくなってくる。
トレーナーはこんなに良いのにそれを生かしきれてない自分に物凄く腹が立った。
俺、本当にの持ちポケでいいんだろうか。
「ね、」
俯く俺には殊更柔らかい声を掛けてきた。
返事の代わりに顔を上げる。
「静電気体質気にしてるんでしょ。ごめんね、気付いてあげれなくて」
「え・・・」
「これ、買ってきてみたの」
そういって少し困ったように笑ってぽんと手渡されたのは。
「・・・指輪?」
「シルフ制の電気抑制装置よ。本当は言うことを聞かなくて無闇やたらに放電する子用なんだけどね」
嵌めてみてよ、と少し苦笑いでに言われた。
本当に言うことを聞かないチビ用らしい。
俺の指にはどうにもこうにも小指が精一杯だ。
やや無理矢理気味に押し込んで、指先に集中してみる。
「うぉっ!すげぇ・・・!!マジで静電気でねェ!」
試しに10万ボルトを落としてみようとするが全く電気の発生する気配が無い。
俺は全く放電出来なくなってるようだ。
高速移動やら電光石火とかは普通に出来るところを見ると、本当に電気だけ起こせなくなったらしい。
「すげぇ!ありがとな!!!!」
嬉しくて俺は思わずを抱きしめてしまった。
ぎゅっと抱いたときの柔らかい感触、ふわっと鼻をくすぐる髪の匂い・・・驚きを伴った、声。
「・・・!?」
「こうやってと思い切り触れ合いたいとずっと思ってきた」
ささやかながらに手を繋ぎたいとか。
そんなことぶっとばして抱きついちまった俺。
嬉しかった反動ってやつだ、とかちょっと言い訳してみたりして。
「大好きだ、・・・!」
ぎゅうぎゅう思い切り抱きしめる俺の背におずおずとも手を伸ばしてくれた。
控えめに俺の背に感じるの腕と僅かに込められた力。
「・・・あたしもだよ、」
しっとりと色を含んだ声で囁かれた。
畜生、堪らねえ。
俺は少し体を離して、ゆっくりとに顔を近付けた。
「っ・・・」
は一瞬目を見開いたけど、すぐに目を閉じて。
俺のキスを受け入れてくれた。
ふわりと柔らかな感触が重なって、それと同時に俺は足が震えるほど感じちまった。
「ん、んんっ・・・!」
苦しげにが呻くが、それすら気にしていられない。
唇を割って舌を滑り込ませた。
軽くの舌を吸い、舌先で上顎をなぞる。
仄甘いような唾液を垂下しながら何度も角度を変えて味わう。
「ふ・・・っは、ゃ・・・ちょっと・・・」
唇を離しても俺はの頬や耳元、首筋に絶え間なくキスをした。
恥ずかしそうに身じろぎをする。
だけど、本気で嫌がってないように感じるのは俺の自惚れか?
そうっとの胸を手で覆うようにして触れてみた。
びくんとの体に緊張が走るのが分かる。
「・・・嫌、か・・・?」
「・・・ゃ・・・じゃ、ない・・・」
本気で嫌といわれたらどうしようかと思ったが、は頬を真っ赤に染めて俺を受け入れてくれる意志を示してくれた。
寧ろ俺はこれだけで有頂天だ。
最後の理性も持っていかれたも同然で、もう止められるわけも無い。
もっと色々の喜びそうなデートとかしてからこういうコトに及ぶつもりだったがなかなか計画通りには行かないもんだな。
しかもこんな外でなんて。
薄っぺら過ぎる俺の理性が恨めしい。
「あっ・・・・・・っ」
ゆっくりとの服の中に手を入れていく。
滑らかで柔らかい皮膚が俺の掌に吸い付くようだ。
ゆるりとの腹を撫でて下着の上から胸を握りこんだ。
緊張したように体に力を入れている。
少しでもその緊張を解いてやろうと俺はもう一度その唇にキスをする。
「んっ、ぅ・・・」
深く口腔内を犯しながら、下着をするっと上にずらして直に触れてみる。
「ふはっ・・・やぁン、っ・・・っ!!」
しっかりと尖っていた乳首を刺激しながら胸を揉みこめば、甘い声がの唇から零れてくる。
身を捩って快感に逃げ腰になるを押さえつけるように腰をしっかりと抱いた。
「・・・」
耳元で名前を囁いての服を捲り上げる。
そして露わになった胸元に唇を押し付けた。
「はっァ・・・あぁ、・・・っあはァ・・・」
蕩けるようなの甘い声。
気持ち良さそうな声が俺の耳をくすぐる。
もっと聞きたくての乳首を口に含んだ。
ぷっくりと勃起したソレを舌先で捏ね回すと急かすように腰を押し付けてくる。
堪らず俺はのスカートを巻くって太股を撫でた。
そして下着に指を掛けて少しだけ下にずらしてから、手を入れた。
「きゃんっ、ダメ・・・あぁぁ・・・だめぇ・・・!」
そんなに愛撫もしていないのにのそこはもうぐっしょりと濡れていた。
もしかしても俺と同じように欲求不満だったりしたんだろうかなんて想像して股間が熱くなる。
ぬめる愛液を指に絡めて芯ににゅるりと触れる。
「っ、はぁぁぁンっ・・・!」
ぎゅうっとの手が俺の服をきつく握り締める。
既にの足はがくがくと震えていて辛うじて俺が支えている腰で立っているといった感じだ。
そのまま何度か溝に沿って指をくちゃくちゃと動かした。
何度か芯も掠めたりするたびには一際大きな喘ぎ声をあげる。
「だめぇっ・・・だめ、イっちゃ、うぅぅ・・・っ」
とろとろと愛液を溢れさせながらは髪を振り乱して俺に訴えた。
もう立っていられないほどにの足は震えていて、溢れさせた粘液も内股を伝っているのが見える。
無意識に喉が鳴った。
「も、立ってらんない・・・」
その訴えに俺はに手と膝をつくように言った。
流石に地面にを押し倒すのは気が引けるし、かといって立ったままの続行は不可能そうだったので。
は俺の言葉に素直に従い、地面に手と膝をついてみせる。
俺に向かって腰を突き出す格好になった。
しかもその腰が快感を求めて僅かに揺れているのが良く分かる。
堪ンねぇ光景だな。
の愛液に塗れた指先を軽く舐め取って、俺はまだ殆ど脱がされていないの下着に手を掛けた。
スカートを腰まで捲りあげてするすると下着を下ろす。
「・・・うわ」
その行為に思わず声を漏らしてしまうほど、俺は物凄く興奮した。
少しずつ露わになるの秘部。
ピンク色に充血して下着に糸を引くほど濡らしていて。
時折ぴくんぴくんと蠢いて俺を誘っている。
そっと指先でその蠢くところに触れてみた。
「っあァんっ!!や、だめ・・・だめぇ・・・っ、意地悪、しないでぇ・・・っ」
口とは裏腹に良い所を探すような動きで腰を揺らめかせながらは俺に訴えた。
「欲しいのォ・・・っ、が、欲しいィ・・・」
絡みつくような甘い誘い。
俺は名残惜しくも指を引いて、既に十分すぎるほど勃起しちまってるモノを取り出した。
軽く何度か上下に扱きながら空いた手での花弁を押し開く。
「あ、ァ・・・早く・・・っ」
期待に上擦るの声に俺はぐっと一気にを貫いた。
―――じゅぷぷ・・・っ
粘質な悲鳴を上げて俺がの中に埋まっていく。
「あぁぁっ、・・・っ、すご、あっはぁはぁ・・・っあぁぁぁ・・・っ」
獣の体勢でに覆いかぶさりながら俺は激しく打ちつけた。
結合部からは卑猥な水音が垂れ流されては消える。
あまり声を出せば誰かに見つかってしまうかもしれないが、そんなことを考える余裕すらないほど。
「ぅく・・・っ、イっちまいそーだ・・・っ」
ぎゅうぎゅう締め付けてくるの内壁に刺激されて込み上げてくる射精感を俺は必死で耐えていた。
「あ、たしもっ、あたしも・・・あっダメ、イっちゃう・・・っ」
激しい注送での腰も絶頂が近いことを示すように震えている。
そしたら突然の中がびくんと跳ね上がった。
「あぁぁぁぁっ!!!」
びくりびくりと断続的にきつく締め付けられる。
「ぅわ・・・っ、く、出る・・・っ」
思わずずるりとから引き抜いた。
直後、どぷっと勢い良く先端から白い粘液を吐き出す。
「う、く・・・」
どくんどくんと断続的に吐き出される粘液がの太股や尻をねっとりと汚してしまう。
それを目の当たりにしてまたしても興奮しそうになるのをどうにか抑え、その場に倒れこみそうになるを抱きとめる。
「・・・・・・?」
どうやら意識を手放してしまったらしくしっかりと目は閉じられている。
俺は手早く互いの衣服を整えて足早にその場を去ることにした。
「・・・畜生、やっぱダメだ・・・」
あの後俺は何度もあのチビ用の指輪の世話になっている。
とりあえず静電気をコントロールする練習は毎日しているというのに。
やっぱりどうにものことを考えると体に力ガはいっちまう。
それをに伝えたら、
「それだけあたしのことを思ってくれてるってことでしょ?じゃあもう直さなくてもいいんじゃない?」
って言われた。
いや、そうはいかねェよな。
やっぱいざって時にだけその力が発揮されてこそだろ!
と言う訳で、俺は今日もの為に必死でコントロールの練習中。
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と、言うわけで。
まつり様がお好みだと言われたライチュウ夢です。
しかしライチュウがへたれすぎです。情けなさ過ぎて涙でそうです。でもこういう男の子に萌えを感じる私。
ほんと自分が萌えなモンしか書いてなくて申し訳ないことこの上ない・・・。
正式にリクエストされたわけではなかったのですが書きたくなったので勝手に書いちゃいました。しかも名前まで勝手に使って・・・。
そして厚かましくも捧げさせていただきます(図々)
もっとびしっと格好いいホストみたいなライチュウ求めてらっしゃったらごめんなさい・・・。