恋とは恐れ抱くものではありませぬ
残暑の厳しい夏の終わり。
いかに暦の上で秋だと言おうと暑いものは暑いのだから仕方が無い。
今夜も昼の熱気冷めやらず、といった具合の熱帯夜。
「・・・暑いわ・・・」
風呂上り。
クーラーをきかせてはいるけれども温められた体はやはり熱を帯びていて、じっとしているだけでも汗ばんでしまう。
「仕方ないわね」
バスタオルを巻いただけのままでごぞごそとモンスターボールを漁り、ぽいっと放り投げた。
ぱしゅっとボールが開いて。
「・・・・・・お前またそんな格好で・・・」
「だって暑いんだもの。、いつものやって!いつもの!!」
出てきたのは、フリーザーの。
種族的はとても珍しいのでがずっとずっと探しに探してようやく捕まえた一匹だった。
その反動か気に入り様もなかなか凄まじく懐いてもいないと一緒に寝たりするような荒技もやってのけていた。
そんなに感服させられて、は今でも強引なの言葉にはちょっと逆らえなかったりして。
「いつものってか?・・・お前が散々昼間にやらせたからもう無理だ・・・」
上から下までを見下ろして、溜め息混じりに言う。
先にも書いたとおり、は風呂上りでバスタオルを巻いただけの殆ど裸のような状態だ。
「疲れ気味?」
「当たり前だろ!15分おきに風起こししてたんだぞ!!!!腕あがらねぇよ」
「の風涼しくて大好きなのになー・・・ちぇ」
物凄く不満そうな。
次にせがまれたらやらざるを得なくなりそうなのでは自らモンスターボールを拾い上げて。
「・・・とりあえず、俺はもう寝るからボールに入れろ」
「えー・・・・・・あっ、そうだ!!!」
不満そうだった顔が何かを思いついたらしくみるみる笑顔に変わっていく。
傍目には可愛らしいその笑顔も、には恐ろしく映る。
何やら地雷を踏んでしまったようだ。
「。今晩は一緒に寝よ!」
そう言ってベッドをぽんぽんと叩く。
「今晩はって・・・3日に1回くらいで一緒に寝てるだろ」
さも久しぶりに一緒に寝るようなことを言わないで欲しい。
それともこういうの言い方に反応する自分が悪いのだろうかとは悩みつつ、と手の上のボールを交互に見た。
しかしどうせはこのボールを手に取ったりはしないだろう。
既に一緒に寝ることは決定事項なのだ。
仕方なくは自分のモンスターボールを机に置いた。
そしてぽふぽふとが急かしているベッドの上にどかっと腰を下ろして、を見た。
満足そうににこにこと微笑む様はとても可愛いと思う。
その裏に何も潜んでいなければ、本当に何も言うことは無いのだけれど。
「・・・で?」
やれやれと言った様子でを見遣る。
もちょこんとベッドの端に腰掛けてを見上げていた。
小さなピンクの唇が悪戯っぽく笑っている。
そしてはそっと体に巻きついていたバスタオルの前を広げてみせた。
「・・・いつもの、デショ?」
色の白い体がの目の前に惜しげもなく晒される。
『いつもの』
の言わんとしている事ははっきりと分かっている。
僅かに困ったような表情ではの体を見つめていた。
「余計暑くなるぞ」
しかしその問いには答えずバスタオルを床に放ってそっとに抱きついた。
の体はふわりと温かな熱を帯びている。
しかしこれは常にが意識してやっていること。
本来なら彼の体温はもっと冷たい。
抱き合えばの全てを凍りつかせることだって出来る程の体温の持ち主。
「・・・、少し体温下げて?」
の要望には体温を徐々に下げていく。
「あは、ひんやりしてて気持ちいい。〜・・・」
ぴったりと裸の体をにくっつけてくる。
そうしての体重がかけられるまま二人してベッドになだれ込んだ。
柔らかなの体が乗っかってくる。
その細い腰に腕を回して滑らかな肌を撫で上げる・・・と。
「こら、は触っちゃダメ〜」
言って、少し体を離し頬を膨らませる。
「何で。いつもの、だろ?」
「今日はダメ。いつものはここまで!今晩は大人しく抱き枕になりなさい」
裸の体での上に乗って。
今日はそれだけで満足。
そんな表情でシーツをちゃんと被ってはもう寝る体勢だ。
「お、おい・・・」
声を上げたのは。
そんな馬鹿な、肩透かしにも程があると言うもの。
行き場の無くなった腕が宙を彷徨う。
「ちょ、・・・お前マジか?」
「マジだよ。・・・それとも何かな、はシたいの?」
くすりと意地悪く細められた目。
そこでは確信する、わざとであると。
「お前、試してんじゃねぇ!」
「えへ。だって・・・あんまりシたいって言ってくれないしさ。女の子としては偶には求められてみたいわけよ。分かる?」
分からないわけが無いだろう。
男だって求められるのは嬉しいのだから。
「・・・求めて、いいのかよ」
「何で?」
少し拗ねたような口調で言うを不思議そうに覗き込んで。
「好きな人には求めてもらいたいじゃない?は違うの?」
「そうじゃ、なくて」
宙を彷徨っていた腕がもう一度の腰を捕らえた。
さっきよりも少し強く。
「好きだ。俺はのことがスゲェ好きだ。・・・でも、結局俺は、モンスターなんだぜ?」
愛しくて仕方が無いけれど。
もっともっと求めたいけれど。
「は、俺の主人だろ」
それが、その事実が、の愛の邪魔をする。
・・・だけど。
「馬鹿だねー、。ホント頭固いんだから」
とは心底呆れたように一言返しただけ。
はなりに色々考えていたのにそんな一言で片付けられてしまうと少々むっとくる。
「なっ・・・馬鹿ってお前な・・・!」
「あのねぇ、もうこんなこといたしちゃってる時点でアウトな訳。分かる?もう取り返しつかないコトやりまくって、引き返せないとこまで来ちゃってるの」
がしっとがの頭を両手で掴んで何度も揺する。
その度に分かる?と聞いているがはまともに返事することもままならない。
「わか、わかった、わかった、からっ・・・!は、なせっ!!!!」
無理矢理の手を解く。
もう一度同じことをされないようにしっかりと両手で、の手を拘束した。
「モンスターの癖に色々考えないの!単純にネ、あたしはが好きではあたしが好き。それでいいの!」
びしっとがの目の前に細い指先を突きつけていった。
「ぐだぐだ叶いあってる愛について悩むなんて馬鹿のすることだからね。愛し合っちゃったら、もうとことんまで色々して幸せになったり気持ち良くなったりしないと損なの!!は損したいって言うの?」
強い調子でまくしたてるの言葉にはただただ大人しく聞いていることしか出来なくて。
だけど言葉の一つ一つがのわだかまりを少しずつはがしていくような気がして。
言うだけ言っては一息ついた。
そしてそっとの髪を撫でながら、口調を和らげてそっと囁く。
「あたしは損なんかしたくない。それにね・・・何よりに損なんかして欲しくないし」
ね?とはの唇に自らのそれを押し付けた。
それがにとっては決定打だった。
如何には自分自身が馬鹿だったかを気付かされてしまい。
それと同時に溢れるように込み上げてくる想いを抑えきれずに、の体をきつく掻き抱いた。
頬や首筋にキスを落としながら柔らかなの肌を掌で辿る。
「」
そっとの手が頬に当てられた。
キスの催促かと、唇を近付けての唇を舌先で撫でる。
「んっ、・・・」
くすぐったそうに目を細めて少し笑い、ぐっとの頭を抱くように腕を絡めてが唇を押し付けてくる。
柔らかい感触。
気持ち一つでこんなにも興奮してしまうのかと、眩暈を覚えつつもは夢中での唇を吸った。
『いつもの』とは決して違う。
何度も角度を変えながら味わって。
荒い息で離れたら、と目が合ってどきっとした。
「・・・、凄い。もうこんなに勃ってるね」
やらしく笑ったが膝での股間にぐりっと触れた。
はうっと呻くような声を出して俯いてしまう。
「ねぇ、あたしにさせて」
「はァ・・・!?」
「いいでしょ。恋人なんだから遠慮しない!」
笑ってそう言われてしまえばもう何もいえなくて。
は仕方なく体を起こした。
いつもなら絶対に譲らないところだけど。
「・・・べ、別に俺・・・そんな・・・」
「いいの、シたいの」
もぞもぞと足と足の間に体を入れてくるのに戸惑う。
しかし当のはそんなことお構いなしでズボンの上から小さな手で触れてくる。
ベルトを緩められその手がそっと進入してくるのを見ているだけで堪らなくソコが熱くなってしまう。
ずるりと取り出されたモノを握るの手が気持ち良くて。
「あたしも、初めてだからそんなに気持ちよくないかもだけどね」
と、に笑いかけながらちゅっと先端に唇をつけた。
そのまま舌で何度も先端を撫でる。
「うっ、わ・・・」
びくりとの体が震えるのが分かりは嬉しかった。
小さな口に、とりあえず先だけ含んでみたりして、の様子を伺う。
「スゲ・・・っ」
の中とはまた違う刺激。
何よりも見下ろせばが自らのモノを咥えこんでいるという卑猥な光景が目に入る。
柔らかい舌で撫でられる度に、は腰を駆け抜ける快感に耐えなくてはいけなかった。
「・・・何処がイイか、教えて」
快感に顔をしかめている様子のを見てが言う。
「何処、て・・・わかんねぇ・・・」
だって何処もなら気持ちイイ。
そんな熱っぽいの視線が帰って来る。
そんな興奮しているらしいにも体が熱くなってしまうのを感じた。
しかしそれを気付かれないようにしながら余裕そうな振りをしてを見上げて。
視線は外さないままぴちゅ、と音を立てながら口に含んだ先を舐める。
ぺろぺろと舌を動かしてあちこちに触れてみた。
その度には呻くような小さな声を出したり、苦しそうな表情をしてみたり。
「くっ、ァ・・・・・・」
頭に手を置かれた。
舌を動かせばいちいちぐっと力が篭る。
催促されているようで悪い気はしなかった。
ぴちゃぴちゃと卑猥な音を立てて必死で唇と舌で上下に扱く。
「んっ、む・・・ぅ、う・・・」
「も・・・ぅ、・・・、離せ・・・っ」
ばっとやや無理矢理気味に体を離された。
その事実は少し不満で、だけどどうして体を離されたのかは何となくわかって。
その理由は少し嬉しくて。
「限界?」
「・・・限界」
言うなりにが襲い掛かった。
「きゃんっ」
強引に押し倒されては小さく声を上げる。
しかしそんなこと、は構わない。
ぐいっとの足を持ち上げて膝が胸につきそうなほどの位置で固定されてしまう。
丸見えの体勢を取らされては少し頬を赤くするが、非難の声は飲み込んだ。
ここでに手を緩められては困る。
折角本気になってくれているのだから。
はの花弁を指で押し広げて。
「・・・すっげ、まだ何もしてないのにな」
「だってぇ・・・がエッチな顔するから・・・」
「だだだ誰がだよ!!してねぇし!!!」
「したよ」
だからそんなに感じちゃったんじゃんと素直に伝えるとの顔が赤くなる。
「可愛い」
「うっせぇ!」
お返しだと言わんばかりに、ぐっと指を押し込まれた。
既にぬるぬるに濡れているそこは難なくの指をつるりと飲み込んでしまう。
「あっ・・・や、ン・・・っ」
グチュグチュと指先が中で蠢いている。
はそっとの女芯を舌先で弾いてみた。
「やぁンっ!!ダメぇ・・・っ」
甘い声で体を捩る様の様を見て、のほうが断然可愛いじゃないかと思う。
「あっ、あっ・・・、やァっ・・・あン、はァん・・・っ」
指を増やし中を掻き混ぜながら夢中での芯を吸った。
その度には腰を跳ねさせての指を締め付ける。
内部に侵入したときの感触を想像するだけで堪らない。
「・・・・・・入れてえ・・・」
の嘆願する声が切ない。
少し掠れ気味の声にますます感じてしまった。
「あたしも、入れて欲しい・・・っ」
するとはにゅるりと指を抜きの足を割った。
ぐっと下腹部に熱い塊を感じたかと思うと、それがぬぶっと押し入ってくる。
「あっぅ・・・はぁはぁ・・・はぁぁ・・・っ」
一瞬呼吸が遮られるような圧迫感に見舞われては荒く胸を上下させる。
だけどこの息苦しさを感じる瞬間が繋がった事実を色濃くさせるようでは好きだった。
「あはぁっ・・・、すご・・・あンっ、あぁぁ・・・っ」
ぎしぎしとベッドを盛大に軋ませてが押し入ってくる。
「はぁっ・・・、・・・っ」
「あっん、はぁっはぁっ・・・あぁっ」
余裕なく性急には腰を動かしてきた。
いつもならもっと優しくゆっくり気遣うような態度なのに、今日はまるで肉食獣。
早くも絶頂の予感を垣間見ながらはの背に腕を回す。
するともそれに応えてくれた。
を抱きしめるように体をくっつける。
そして耳元でぼそりと囁いた。
「・・・愛してンだ・・・のこと」
興奮した掠れた声で真摯に囁かれたその言葉。
そんな不意打ちにの体が跳ね上がる。
「っ・・・・!!!!」
びくりと痙攣するの中。
その感触に驚いて見下ろせば、真っ赤な顔を手で覆っているの姿が。
「イ、った?」
「馬鹿ぁ!!!あんな不意打ち卑怯だよ!!!」
余計に暑くなることをしてしまった二人。
だけどの横では大人しく寝ていた。
通じ合ってヒートアップしてしまいどうにもこうにも二人とも収まらなくて。
散々抱き合ってようやく長い熱帯夜が終わった。
幸せな倦怠感がの眠気を誘っている。
が眠ってから、何度もに言われた言葉を反芻していた。
「・・・本気にするからな。今まで我慢してた分色々求めるからな」
寝息を立てるを抱き寄せ呟いた。
「覚悟してろよ」
返事は無いが幸せそうに眠るの顔を見ていると自信が湧いた。
今までの分を取り戻して、これからの分を堪能して。
そうして幸せを取りこぼさずに過ごしていけると。
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なんでうちの文章はこうもワンパターンなんだろうか。エロを入れると長くなるからどうしてもこんなオチばっかになってやだなぁ・・・。
と、言うわけで。
拍手リクエストのフリーザー夢です。またしてもヘタレっ子ごめんなさい。格好いいフリーザーにするつもりが・・・!
リクしていただいた方に気に入っていただけると良いのですが。
えーっととりあえず翼も無くてどうやって風起こすんだよとかのツッコミは無しの方向で・・・(苦笑)初めは凍える風にしてたんだけどフリーザー覚えないんだもん・・・。
ライチュウ人気で、皆様エロでも全然大丈夫なんだと思い込んでいます。
とりあえず自分も楽しいのでエロを入れるのは遠慮しないことにしました。
・・・でも「捕まったら・・・」と思うとビクビクです。
皆様、くれぐれもうちのサイトを開いたまま公式サイトには行かないようにお願いしますね・・・!