この世の果てまでも 



「・・・何でついて来てくれたの」
とぼとぼと二人で歩きながら俯きがちに相方に問うた。
自分を庇ったりしなければ相方まで追われることは無かったのに。
「何言ってンだ。俺はお前の仲間だろ」
「・・・でも、さ・・・あたし、怪しいのには変わりないじゃない」
誰も彼もが敵に回った。
もうあの場所に戻ることなど出来ないのだろうか。
「馬鹿だなー。怪しいも何も俺はお前のこと信じてンだぜ?そういうことじゃねぇんだよ」
「・・・」
繋がれた手が暖かい。
本当に彼に会えて・・・良かった。
がさりと道端の草がざわめいた。
二人の間に緊張が走る。
ただの風かもしれない、だけど追っ手だったら。
「・・・風、かな?」
「そうみたいだな・・・」
声も何も、気配も無い。
気のせいだ。
ほっとして力が抜ける。
少し手が震えていた。
その手を、相方はきつく握り締めて。
「・・・大丈夫だ。絶対俺が守ってやるから」
「・・・うん」
「俺の傍離れねぇように、手ェ離すなよ」
「うん」
「世界の果てまででも絶対逃げ延びてやるから」



「愛してるぜ」