蘇る、言葉







あたし、生まれ変わっても貴方を愛します。
そう言ったら貴方大迷惑だって笑いましたね。
驚くくらい優しい笑みで。






ここ数日、獏良了は変な女に付きまとわれていた。
いや、付きまとわれていると言うのは少し違うかもしれない。
女の方は完全に付き合っていると思っているようで。
それを相談したらピンと来たらしいのは裏の遊戯。
「・・・獏良、それってお前の裏の方が何かしたんじゃないのか?」
「え・・・」
遊戯の言葉にはっとしたように振り向く獏良。
そういえば1週間くらい前学校から出て、気がついたらベッドにいた・・・なんてことがあったっけ。
凍りつく獏良を目にした遊戯は溜め息を吐く。
「どうやら身に覚えがあるらしいな」
「獏良は何も覚えてねーのか?」
城之内の質問に弱く首を振る。
「困ったなぁ・・・」
ぼそりと獏良が呟いたとき。
「・・・見つけた!!バクラ様!!」
背後でそんな声がしたかと思うと、獏良に向かって突進してくる影一つ。
黒くて長い髪をなびかせた私服の女。
年齢は自分達と同じくらいに見えるが、こんな時間に制服も着ないで非常識な。
「バクラ様ぁぁっ!!!」
反動をつけて女は地面を蹴り、遊戯と城之内の目の前で獏良に思い切り抱きついた。
勿論華奢な獏良がそれを受け止められるはずが無い。
女もろとも校舎の硬い床にぶっ倒された。
「・・・」
遊戯も城之内もその様子に驚きすぎて声が出ない。
沈黙を守りながら二人が様子を見ていると、がばっと女を上に乗せた獏良が起き上がった。
「テメェ・・・。無茶すんじゃねぇ、阿呆。宿主気絶しちまっただろ!」
思い切り床に打ち付けた頭をさすりながらバクラは女――を見下ろした。
「でも・・・バクラ様。こうでもしないと貴方にお会いできません」
にこりと悪びれなく言うにちっと舌打ちして遊戯と城之内を見上げる。
二人は呆気に取られたまま何も言葉を発さない。
それにもう一度舌打ちするとバクラは立ち上がり、も抱き上げて立たせてやる。
「明るいうちは来んなって言っただろうが、阿呆」
「だってあたしバクラ様の言ってたアレ見つけたんですもの!早く報告しなくちゃと思って!!さっき・・・むぐっ」
早口でまくし立て始めたの口をバクラは慌てて押さえた。
この二人が居るまえで何てコトを言うんだこの馬鹿女!と叫びたくなるのを堪えてを睨む。
「・・・バクラ、なんの話だ・・・?」
遊戯が突っ込んでくるのは当然だろう。
強い視線がバクラを射る。
「クク、なんでもねぇよ。おいここじゃゆっくり出来ねぇ。ホテル行くぞ、付いて来い」
ぐいっとの肩を抱きにやりと笑う。
しかし『ホテル』と言う単語に一瞬怯みながらも遊戯は追いすがった。。
「待てっ、バクラ・・・!」
そんな遊戯を不敵な笑みでもって睨みつけて。
「なんだよ、王サマも混ざりたいってか?、3人は如何だ?」
「・・・バクラ様の命令なら・・・」
少し困ったように俯き加減ではバクラにすり寄る。
「へっ、お前は素直なイイコだな」
「・・・っあ」
クスクスを笑い、バクラは肩に回した手をするっとの胸に滑らせる。
そのままふにふにと軽く撫でるとは伏せ目がちにバクラにもたれかかり、体を少し震わせた。
「ば・・・くら様・・・ァ」
頬を薄っすらと染め、がバクラの名前を呼ぶ。
その様子に遊戯も城之内も凍りついた。
「ヒャハハハ、どうしたよ王サマ。来ねえのか?・・・んじゃ、二人で楽しむとすっか」
たじろぐ遊戯を尻目にバクラはの肩を抱いたままその場を去った。



「・・・、さっきの話聞かせろ」
学校を出て、バクラの向かった先はホテルなどではなく自宅。
ごちゃごちゃと机の上に詰まれたT.R.P.G.の素材も構わず机の上に座る。
はそれに向かい合うようにしてバクラの目の前の椅子に座った。
「はい、あのバクラ様が探されていた千年アイテムを今日見かけたんです!!」
「ほーぉ、何処でだ?」
「それがなんとバクラ様の学校の近くで・・・!!金色のピラミッドみたいなアクセサリーにウジャトの目が描かれてて・・・!」
一生懸命説明するをみてバクラは苦笑した。
ピンポイントでどのアイテムを見つけたのか分かってしまう。
「奪おうかとも思ったんですが如何にも人目が多すぎて・・・。先にバクラ様に相談しようと思ってたんです」
褒めて褒めてと言わんばかりの表情でバクラに報告する
・・・まあそう簡単に全部が見つかるわけねぇか、とバクラは笑った。
しかしそれを褒められていると受け取ったはにっこりと笑ってバクラの足に手を置いた。
「バクラ様、昔のようにしてくださいませ。あたしお役に立ちましたでしょう?」
うっとりとがバクラの足に頬を寄せる。
その髪を撫でながらバクラは微かな記憶を辿った。
もう何も思い出せやしないのに、ただただの声を聞くと一瞬だけ蘇る言葉。


『盗賊王バクラ様。
あたし、生まれ変わっても貴方を愛します。
お傍に置いてくださいね。
もう既にあたしの命は貴方のモノなのですから』


もう顔すら思い出せないのに、ただこの言葉だけが蘇ってくる。
その瞬間バクラは堪らない気分になるのだ。
ただただが愛しくて喰らい尽くしてしまいたいくらいの衝動が沸き起こる。
の声は真実生まれ変わりだと強く感ぜられて、バクラを眩暈にも似た眩めきが襲うのだった。
「・・・バクラ様」
しばらく膝に伏せるの髪を梳いていたが。
そのうちがやおら体を起こしてバクラの足をするりと撫で始めた。
妖しく動く指先はそっとバクラの中心を弄り始める。
かちゃりとベルトを外してしまい、は歯と唇でファスナーを下ろした。
ごそごそと手を突っ込んでまだ反応すらしていないバクラのモノを緩く握り込んだ。
僅かに躊躇うように手を上下に動かしてバクラの様子を伺う。
「っ・・・もっと強くしろ」
「・・・はい」
「それから服の前開けろ」
バクラのモノを扱く手は止めず、空いた手で自らの服の前を止めているファスナーを下ろした。
ふるっと豊満な胸が晒される。
その胸に下着は着けられていない。
にやりと笑んでそれを見たバクラは、の肩を強く掴んで。
そのままぐいっと引き寄せると勃起し始めたモノをの胸に押し付けた。
真意を汲んだはゆっくり自分の乳房でバクラのモノを挟み込む。
「くっ、いいぜぇ・・・っ」
柔らかい刺激がじんわりと腰を支配していく。
「ん、ふ、ぁは・・・」
卑猥な音を立てて先端を口に含みながら体を上下させるとますます胸の間でソレが膨らんだ。
――ぴちゅ、くちゅ、くちゅ
ペロペロと滲み出た透明な液体を舐め取る。
執拗に尿道口を責めれば肩を掴むバクラの手に力が篭り、無意識に動かす腰の動きも早くなって。
「う・・・出るっ・・・」
いいながらふるりとバクラが身震いしたかと思うと。
どぷっと胸の谷間から白濁した液体が放出された。
びゅくっ、びゅくっと断続的に放出されたソレはの胸や鎖骨だけでなく頬までも汚してしまう。
「はふ・・・バクラ様ァ・・・」
そっと離れるとはバクラのモノを咥え込み、残りも全て吸い出すようにきつく吸い上げた。
じゅぅぅっと痛いくらいに吸われバクラは顔を顰める。
小さく喉を鳴らして残滓を飲み込むとはまだ勢いの衰えないソレをぺろぺろと舐めて愛撫した。
「すごい・・・。一回出したのに・・・こんなに」
頬をピンクに染めて健気に奉仕するにまた血液が集中してしまうのが分かった。
バクラはの脇の間に手を入れて立ち上がらせる。
「・・・俺の脚の上に乗れよ」
そういって軽く自分の膝を叩いて見せればは素直にそれに従った。
乱暴に机の上を手で払い、バクラ自身も机に深く腰をかける。
そして乗ってきたのミニスカートを捲り上げて中に手を入れた。
「ククク、ぐっちゃぐちゃだな。俺のモンじゃぶって感じたかよ」
「あ・・・は、はい・・・ひゃっ・・・ぁン!」
ねっとりと熱く潤う中をかき回されは高い声を上げた。
時々当たる一点で背をしならせては快感を示す。
勿論バクラはそれを分かっているからわざとソコには触れないようにして、時折上がる嬌声を愉しむのだ。
「堪ンねえな、その顔・・・」
薄っすらと潤んだ目がバクラを射るその瞬間が好きだ。
「やっ・・・あ、あァ・・・っくら様・・・もう、あたし・・・っ」
「欲しいか?いいぜぇ。俺もそろそろ限界だ」
の震える腰を抱き上げて、自らの勃起の上に座らせた。
じゅぷっと粘液の溢れる音がしてバクラがの中に埋まっていく。
「あっあっ・・・はァぁぁぁ・・・っ」
圧迫感にの腕がバクラをきつく抱きしめた。
「ん?イイか?・・・全部入ったぜ」
苦しげに息を吐くの髪を掻き上げてバクラはその唇に軽くキスをする。
そして小刻みに腰を突き上げ始めた。
まだしっかりと体に馴染む前に律動を開始されて、悲鳴のような声が上がる。
「あぁぁっ!ば、バクラ様・・・ァっ、はぁはぁっ・・・はぁぁン・・・っ」
ぬちゅぬちゅと卑猥な音を響かせながら、先程が過剰に反応したところだけを選んで突き上げてやった。
するとその度に内壁がバクラに吸い付くように蠢くのだ。
「はっ・・・は、っ・・・・・・」
「やっ!もうダメ・・・っイく・・・イっちゃうぅっ・・・!!」
きつく抱き合いながらバクラが思い切り奥を突き上げた瞬間。
の体が跳ね、内部がきつく収縮した。
その刺激で一呼吸遅れてバクラもの中に思い切りぶちまける。
「・・・はぁっはぁっ・・・バクラ様・・・っ」
どくりと熱いものが余韻の残る体に溢れてくる。
飲み込みきれなかったものが内股を伝う感触を、は目を閉じてゆっくりと噛み締めた。




その後、は疲れた体でバクラの家の机を片付けていた。
宿主の趣味であることを知っているので壊さないように慎重に。
!ンなことする必要なんかねえよ。それより俺の相手になれ」
ちょっと拗ねたような口振りでソファに沈み込むバクラ。
その手にはカードが握られている。
「はい。でもバクラ様、早く千年アイテム奪いにいきましょうよ〜。あれはバクラ様が持つにふさわしいものなんでしょう?」
「はっ、あれはまだ時期じゃねぇんだよ。それよりお前がどんだけ強くなったか試してやる。負けたら今晩抱いてやらねえからな」
「うふふ。じゃあ手加減してくださいね」
にっこりと笑ってはバクラの隣に座った。
そして鞄からカードを取り出す。
そんなの髪を手で梳きながらバクラは小さく笑った。
驚くくらい優しい笑みで。








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盗賊王も闇バクラも愛しい女にだけは優しいの希望!
実は各地の遊戯王夢渡り歩いているうちにすっかり盗賊王の虜になりました。
闇遊戯とか城之内くらいに好きなキャラなんか絶対出来ないと思っていたのに・・・。
今では盗賊王大好きです。超格好いい・・・!!
盗賊王とか闇バクラ相手だとどうしてもエロく・・・エロく・・・!!!なので投稿するのはやめました。
今回もちょっとお題誤解気味。ていうか未消化気味っていうか・・・。