ジャクソン・ブラウン名盤

Late For The Sky / Jackson Browne
アメリカのウェスト・コーストを代表するバンド・ミュージシャンはたくさんいます。それだけカルフォルニアを中心としたこの地方には本当に多くの素晴らしい音楽が生まれています。代表的にはリトル・フィート、イーグルス、J.D.サウザー、ウォーレン・ジボン、リンダ・ロンシュタット、そしてここに紹介するジャクソン・ブラウン等がいます。土地柄爽やかな風合いのサウンドが特徴ではありますが、哀愁さでずば抜けて抜きん出ていたのはこのジャクソン・ブラウンだと思います。彼は今も現役で素晴らしい作品を作り続けていますが、デビューした70年代の作品群は格別の味と完成度を誇っているように思います。今回紹介するのは、彼の三枚目のアルバムで、1974年に発表された作品です。そして彼を語る上で忘れてはならないのが、デビッド・リンドレーというギタリストです。彼の初期の名作のそのほとんどで素晴らしい”泣き”のギター、特にスライド・ギターを聴かせています。ジャクソンの作る極上のメロディと、甘いヴォーカルに絡みつくようにねちっこいスライド・ギターがかぶさります。スライド・ギターの名手として名高いのは、デュアン・オールマン&ライ・クーダー&ローウェル・ジョージ等がいますが、このデビッド・リンドレーは是非注目してもらいたい天才スライド・ギタリストだと思います。このアルバムの1曲目「レイト・フォー・ザ・スカイ」が始まった瞬間、デビッド・リンドレーのスライド・ギターにやられ、ジャクソン・ブラウンの甘いヴォーカルが歌いだした瞬間、このアルバムは至高の時を刻む1枚といつもなってくれます。少なくても自分にとっての特別な1枚だと言える。


トップへ
戻る