ゼム名盤

THEM / THEM
アイルランドが誇る天才ミュージシャン、ヴァン・モリソンは現在も現役でソロ活動を続けていますが、彼が率いたバンド「ゼム」がプロとしてのキャリアのスタートでした。このバンドはヴァンが在籍した期間は僅か2年程の短命に終わっており、同世代のビッグ・バンド、ビートルズ&ローリング・ストーンズ&フー&アニマルズ&キンクスが安定して活動を続けていた傍ら分裂を余儀なくされた。その後ゼムはメンバーチェンジをして活動を続けました。しかし、ヴァン・モリソンがせめて65年のデビューから70年くらいまで在籍していたなら、もっと60年代の重要バンドとして語られる存在となりえた作品を多く作っていたと思う。それだけ初期の2枚のアルバムにおける、パワーを感じる。特に黒人ブルースへのとてつもない傾倒が半端じゃない。とにかく黒い!今回紹介するアルバムは、僅か2年の活動期間中にアルバムを2枚発表しているが、記念すべきデビュー・アルバムです。このデビュー・アルバムで早くもヴァン・モリソンは6曲ものオリジナルを発表するなど、ソングライティングにおける非凡さも発揮しています。しかしこのヴォーカルの凄さは、既にこの若かりし19歳時点で完成されていたのだから驚愕に値する。


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