歌ってすばらしい            教会長

 卒業式のシーズンである。最近は「蛍の光」「仰げば尊し」といった定番のいわゆる“卒うた”(卒業式歌)は歌われなくなってきて、代わりに最近の流行歌で、卒業や別れ、旅立ちがテーマとなった歌が歌われるようになった。
1、3月9日(レミオロメン)
2、YELL(いきものがかり)
3、道(EXILE)
4、手紙(アンジェラ・アキ)
5、桜(コブクロ)
以上の歌の題名(グループ)、みなさんはどれだけおわかりになるだろうか。これが、最近歌われている卒業式の歌ベスト5である。これら5組は、すべて昨年末の紅白歌合戦に出場している。
 毎年卒業生を見送る立場になる私にとって、これらの歌を聴くとジーンとくる。とにかく泣かせる歌詞なのだ。
しかし、今年はさらに私の心をわしづかみにした曲があった。上記の順位では6位にランクされた「遥か」(GReeeen)という曲である。中にこんな一節がある。

 「誰かに嘘をつくような人に なってくれるな」父の願いと
「傷ついたって 笑い飛ばして 傷つけるより 全然いいね(母の愛)」
「まっすぐにやれ 余所見はするな へたくそでいい」 父の笑顔と
「信じることは簡単なこと 疑うよりも気持ちがいいね(母の涙)」

 授業を通して、今の高校生たちに伝えたいことが凝縮されており、鳥肌の立つ思いだった。と同時に、神様が私に対して、この歌を通して「これからも大切なことを、若者に伝えていきなさい、そしてお前自身がこのことを守りなさい」と言われているような気がしたのである。

 二代金光様(四神様)は、『信心いたしましたら、流行歌(はやりうた)でも心得て聞いていなければならない。歌の文句に、結構なことがある。』とみ教え下さっている。
 作詞・作曲者が歌に込めた魂は、時に世代を超えて生き続ける。歌に込められた思いを大切にしつつ、音楽に触れていかなければならないなあと、改めて思わされた。

 

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