強いって何?    近藤佐枝子 

 先日、「あなたにとって、強いって何ですか?」と人にインタビューしていくテレビ番組を見た。答えは色々でとても興味深かった。「お金」と答える34歳の女性もいたし、「他人より得意なことをひとつでも持つこと」と答えた男子高校生もいた。「自分自身を信じること」「自分に勝つこと」などと答えた人もいた。13歳の男の子は「夢を果たそうとする強い意思」と答えていて、立派だなぁなどと思ったりした。みなさんならどう答えるだろうか?

 たくさんの答えがあったが、その中で特に感動したものが二つある。ひとつは、外国の方で、日本で活躍されている男性が答えた、「誠心誠意」という言葉。仕事に対しての姿勢も、人に対する接し方もこの誠心誠意を心がけているそうである。それが、自分の強さにつながっていると言っていた。もうひとつは、韓国の12歳の女の子が言った「人が人を愛する心と、人が人を許す心」という言葉。これには衝撃を受けた。そして同時に共感し、納得した。12歳の子がこう思えるような環境を作っている周りの大人たちを、私はとても尊敬する。そして、好きな歌手にアイドル歌手の名前を挙げるような普通の女の子が、さらっと答えたその事実に感動した。

 この番組を録画していたので何回か繰り返し見て神心を思った。「誠心誠意」は実意丁寧につながるし、「愛することと許すこと」は神様が私たち人間に対して見守ってくれている形ではないかと、そう思った。神様は私たちのご無礼や不行き届きを許して下さっているのと同時に、どうかわかってくれと願い、私たちを助けてくださっている。だからこそ私たちも神心に少しでも近づけるように、日々信心のけいこに励まなければならない。

 そして、神様に願いながら、すべてに「誠心誠意」接し、「愛することと許すこと」を心掛けたら、本当に心が強い人間に、人助けのできる人間になれるような気がする。
そんなことをこのテレビ番組から、この二人から教えてもらった。

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