知らないのだから仕方ない  近藤 佐枝子

 「知らないのだから仕方ないよね」。最近友達と話していて、結果的に行き着いた言葉がこれです。色々な人がいて、色々な考え方があって、腹が立つことも傷つくこともたくさんあったりする人付き合いで、こんな風に考えられたら、楽だなということです。
 たとえば、何か自分にとって嫌なことをされたとしても、『この人はこうすることで、人が嫌な思いをするということを知らないのだから仕方ないよね』と思いかえをし、その人をありのまま受け入れるということができたら…ということを話したのです。
 すごいタイミングで友達がそれぞれに、(もちろん私も)心の中にちょっとしたモヤモヤを抱えていて、愚痴っぽくなっていたときに会って、話ができて本当にありがたかったと思います。最後は、「私たちってえらいよね〜」などと冗談を言っていましたが…。

そんなことを話した数日後、あるエッセイを読みました。そのエッセイに書かれていたことは、『自分は嫌いな人がいない。嫌だなと思ったときは、相手を受け入れることのできない自分の小ささに目をむける』ということで、とても心にずしっときました。人に対して懐疑的になることもなく、ただただ自分を見つめる姿に感動しました。なかなかできることではないけれど、すこしでもその考え方に近づきたいと思いました。

とはいえ、ふと気づくと愚痴っぽくなっている自分に気づくことがあります。
人との出会いは自分にとっては偶然であっても、神様からみたら必然なんだろうと思います。神様が出会わせてくれたどの人との関係も、いい関係であるように、日々精進していきたいと思います。

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