16年1月号のパズルの解説にかえて(その2)   近藤佐枝子 

 先月号に引き続き、1月号のパズルの解説をさせて頂きます。

 押木マス先生は、大阪の真砂教会、福嶋儀兵衛先生の長女としてお生まれになりました。小さいころから度々、教祖様のもとへお参りになられていたそうです。

いつものように、福嶋儀兵衛先生とともに教祖様のもとに参られたとき「氏子、人に物を頼むな。この方の道は唐傘一本で開くことができる。氏子、信心しておかげをうけよ」「ただいま、神様はあのように仰せになったが、人の心は移り変わりやすいものである。その、人を頼りにするから、腹を立てたり物事を苦にしたりすることになる。人に向かう心を神様に向けよ。神様は、氏子の願いは何でも聞き届けてくださる。この方が傘一本と言うことは、真一心になりきることである」とのご理解を頂かれます。そして、このご理解は押木マス先生のご信心の要となるのです。

 正明先生もよくこのご理解について話します。私も、このご理解は信心のけいこをさせて頂く上でとても大切なことだと思います。なお、前述の文は、扇町教会のホームページから文章を引用させて頂きました。

 斎藤重右衛門先生は子供のころから、向こう意気が強く、粘り強い性格だったそうです。佐藤範雄先生は、斎藤重右衛門先生のことを「其の強き祈念力は山をも移すに似たり」とおっしゃっているほどです。そして、純粋で一本気な方だったのです。

 教祖様のもとに参るきっかけは、奥様が大病にかかり、最後のお願いとして金光様のもとにお参りしてほしいと頼まれたからです。とはいうものの、向こう意気の強い先生は流行神に頭を下げることに納得できず、いやいやお参りになりました。しかし戸口の外で教祖様が参拝者にお話をされているのを漏れ聞き、それに感得され、このお道のご信心をはじめます。奥様の病気もおかげを頂かれ、ますます、このお道にのめりこんでいきます。もともと一本気で純粋な方ですから、取次ぎのご用にたたれた後もたくさんの方が助けられ、神様の信用も厚く、笠岡金光大神というご神号まで頂き、神の両腕とまで言われるようになります。

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