言 霊(ことだま)    近藤佐枝子


  言霊(ことだま)という言葉がある。発した言葉に宿る不思議な力、という意味をもつ言葉である。この言葉について、私はこう理解している。悪いことや嫌なことばかり言っていると、本当に悪いこと、嫌なことがおきてくる。良いことや楽しいことばかり言っていると、本当に良いこと、楽しいことがおきてくる。だから日々、良いことや楽しいことを言いながら生きていこうということだと。
 これは言葉だけではなく、考えることに対してもそうだし、表情についても言えることだと思う。日々、そう生きていけば毎日が充実して楽しく生きていけるんだということを実感している。
 そして、そんな風に生きている人は、そうでない人と比べると、(一般的に難儀だといわれるような)同じことが起きたとしても、受け取り方が違ってくると思う。しんどい、辛い、腹が立つなどのマイナスの受け取り方ではなくて、教祖様のおっしゃられたところの、天地日月の心の地の心、どんな物でも受け入れ、自分の栄養としていく心に沿った生き方ができていく。そんな生き方ができれば前向きにポジティブに、お礼に満ちた日々になると思う。
 最近目に留まる文章には、上に書いたようなことをテーマにしたようなものが多い。雑誌の隅にある小さなコラムやエッセイ、ブログ巡りなどをしていて目に留まるものもそうである。そして、そんなことから、上に書いたようなことを考えさせてもらったわけで、これも何かのお繰り合わせかななどと思っている。
 大切なことは、こんなふうに考えるだけではなくて、こんな生き方のできる私になりたいと願わせてもらっている。

 



                                  「和らぎ」バックナンバーへ