けがをして    近藤佐枝子

 4月15日、お結界御用のさなか、左足首を剥離(はくり)骨折しました。最初はとてもショックで、精神的につらかったという一言につきます。でも色々な方々に助けられ、励まされ、笑われ()て、改めて自分を見直す機会になったなと感じています。

 この間に大祭もありました。そして、その翌週には教会拡張工事に伴う裏の部屋の家具や、荷物の移動、取り壊しなどで、ものすごく忙しい時期だったのです。でもこの頃になると、ある程度歩けるようになっていて、最低限度は動けたということがとてもありがたかったです。

 ただあれやこれやと、しなければならないことが山積みになっている中、自分が思うように動けないので、かなりイライラしていました。先生にもよくあたっていました。その度先生から「あんたはご祈念してくれたらいいねん」と言われ、反省するのですが、またやらなければならないことがでてくると、イライラしてという繰り返しでした。

 ある日、近所の人にお願いをしなければならないことがあって、その期日がせまっていたので、私が勝手に頼みにいったことがありました。でもその時にはお留守で、ご家族の方に連絡をとってもらったりしたのですが、不思議なことに携帯も通じず、後日ということになったのです。そして次の日先生が行くと、すんなりと話をすることができ、期日にも間に合い、結局私の取り越し苦労だったわけです。そんな時、ふと先生の「あんたはご祈念してくれたらいいねん」という言葉が心に浮かびました。私のしていたことは、あがいていただけだということに気づいたのです。しなければならないことばかりに目がいって、イライラして神様のことがとんでいたと思いました。先生はきっとなんにもしていないように見えて、ご祈念していたのだろう。その中でお願いしに行くタイミングを頂いたのだろうなと思いました。この時期にけがをしたこと、しなければならないことをすることよりも、まずご祈念を、という神様からのメッセージと受け取らせて頂こうと思います。

 
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