感謝の心で補い合う   副教会長    

 先日亡くなられたアップル社のカリスマCEOといわれたスティーブ・ジョブスさん。彼のことでとても興味深い話を聞いた。
 彼が事業を起こすにあたり、ビジネスモデルとして倣ったのは「ビートルズ」だそうである。それはビートルズの四人が、互いにマイナス面を補いあっていたという理由からだそうだ。四人がまとまることにより個々の力を足した以上の力を発揮することができた。それを、ビジネスの世界でも活用したのだ。ジョブスさん曰く「偉業は個人によって成し遂げられるのではない。チームがまとまることで達成されるものだ」(「スティーブ・ジョブス名語録」より)

 この話を聞いて最初に思い出したのが、神様と教祖様の関係である。マイナス面を補うといった言い方はふさわしくないかもしれないが、お互いのお働きに感謝しあう関係であったということだ。教祖様はすべて神様のおかげ(天地のお働き)の中で生かされて生きているということに気づき、それに感謝して生きていく生活を貫き通された。そして神様は、教祖様のおかげでそのお働きを世に現わすことができたと感謝しているのである。
 そういったお互いを信頼しあう神様と教祖様の関係性があったからこそ、今私たちがこのお道で信心の稽古を積ませていただくことができるということがありがたい。ジョブスさんの話を聞いて改めてそのことを思った。

 そう思ったとき、ふと自分の生活を省みてみると自分はどうなのだろうか。相手の弱点を責め立てたり指摘したりしていないだろうか?なんとなく身に覚えがあるようで恥ずかしくなる。時々自分を振り返ってみるのが大事かもしれない。相手のマイナス面が気になる時は、それ以上に自分のマイナス面を補ってもらっているということを、まず思い浮かべてみることが必要だと思う。そして教祖様のように感謝の心で溢れた生活を送っていけたらいいなと思う。
 
                        

                              「和らぎ」バックナンバーへ