いのちのつながり  副教会長
  

 新型コロナウィルス流行のまっただ中、我が家のインコの卵が孵化し、次々と三羽の新しいいのちが誕生しました。巣箱の中にいたので最初は気づかなかったのですが、二男の「なんか違う鳴き声がする」との言葉に巣箱をそっとのぞくと、最初の卵が孵化していました。とはいえ私たちにはヒーターを入れ巣箱をあたためることの他なにもできず、ただただ親鳥の育児に任せるしかありませんでした。

 その親鳥たちも生後しばらくして我が家にやってきました。ですから誰からも教わったわけではないのに立派にヒナを育ててくれました。ヒナたちがエサを欲しがり鳴くと親鳥二羽が協力してエサを食べさせます。インコには「咀嚢(そのう)」という場所があり、そこにヒナにあげるために自分の食べたものをためておくのですが、まず父鳥がエサを食べ、それを母鳥に与え、母鳥が水をたくさん飲んで柔らかくしてからヒナに与えます。本当にすごいお働きだと思います。
ヒナもある程度大きくなると、親鳥両方でエサをあげるようになってきます。鳴き声も大きくなりエサを求めて大合唱という時にも、わりと母鳥はでんとかまえて「はいはい」といった感じなのに対して、父鳥はオロオロといった感じであわててあげにいったりと人間にも通じるところがあってほほえましい一幕でした。

私たちが差し餌を始められる時期は過ぎたのですが、親鳥と離すのはなにかしのびなく、まだ親鳥の元においています。生後一か月以上過ぎそれぞれの子に性格や模様の違いがでてきました。そしてもうほとんど自分でエサを食べるようになりました。これからも大切に育てていきたいと思います。
いのちをつなげるために神様から与えてもらったお働きを近くで見させていただき、自然と母性・父性が芽生える姿に感動しました。また、私たちにとって大きな癒しを与えてもらいました。



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