平和のために私ができること  近藤 悠人 

  私は今年2月の中旬に、沖縄戦没者遺骨収集に、金光教のことを全く知らない友人と共に参加させて頂いた。私自身は今回で4回目の参加になる。

 1日目と4日目はアブチラガマや平和祈念館を見学した。私は過去の参加でガマに入ることには、心の中で「慣れ」というものがあったし同行させていただいた先生方も、何度も参加している人がほとんどであったため、いわば「貴重な体験をさせていただく」という気持ちがどこか薄れていた。しかしそのガマの壮大さと雰囲気にのまれたということと、なにもかもが初めてということであった友人のリアクションを見たことによって改めて、自分が体験していることの価値の大きさとありがたさを実感することができた。また高校で本格的に日本史について学んだことで、以前とは違った視点で見学させていただいた。

 2日目〜3日目は奉仕させていただいた。今回は那覇教会長、林先生の「今まで捜索を行った場所でまだお眠りになっている御遺骨を完全に収集したい」という強い願いのもとで、すでに捜索済みの地域を徹底的に捜索させていただいた。初参加の友人は、積極的に捜索し、いくつかの御骨と喉仏を発見した。同行させていただいた四条畷教会の森美智代さんに「初参加の人に御骨を見つけてもらうのって嬉しいやろ」と言われた時、私は「彼に本当に貴重な体験を友人に与えさせていただいたのだな」と実感することができた。
 私自身は手榴弾の不発弾を見つけたのみであったが、今回奉仕させていただいたこと、そして友人にこの体験をしてもらったことでお役に立てることができたと思えたし、そう思わせていただけたことにありがたみを感じることができた。友人もこの体験を通じて「自分の今の生活がすごくありがたいし、もっと平和へ感謝せなあかんな」と私に言ってくれた。私はこれを聞いて、改めて平和への感謝の気持ちが芽生えたし、この活動へ参加させていただけることがどれほど素晴らしいものであるかを実感させていただいた。また、この活動があるということは本当にごく一部の人しか知らないと思うので、私の経験を通じて友人などに話し、平和について少しでも考えてもらえる機会を与えさせていただくことで、この活動に参加させていただいたことの意味がさらに大きくなるのではないかと考えた。

 最後にこの活動に関係していただいた方々や、自分がこのような貴重な体験をさせていただけているということへの感謝の気持ちを持ち続けていき、少しでも平和へのお役に立ちたいと思う。



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