「ありがとう」   近藤 佐枝子   


 先日、朝の情報番組で、今年発売された曲は「ありがとう」や「Thank you」という言葉が題名についたものが多いと言うことを紹介していた。それは、例年になく多いそうで、色々な曲を紹介していたが、たしかにそうだと納得した。
 ありがとうとストレートに伝える曲が増えて、ありがとうと伝える曲があちらこちらで流れて、ありがとうと伝える曲があちらこちらで歌われる。なんか素晴らしいことだと思う。そしてそれぞれが、ありがとうという言葉について一瞬でも考えたらいいと思う。

 先ほど、私が「教会だより書かなあかん。」と言うと長男が「最近、僕、なくし物が多いねんけど、神様におねがいするとででくるねん。そのこと書いてもええで。」と言ってくれた。もちろんとてもありがたいし、「ありがとう」といった後、「なくし物が出てきたらどうするん?」と聞くと「使う」とか「なくさないように注意する」などと言ったあと「お礼する」と言ってくれた。ほっと一安心。お礼という言葉が出てきてくれて、とても嬉しく、ありがたかった。「じゃあこのやりとり教会だよりに書くね。」と言うと「それはいいねえ。著作権はぼくやけど。」と答えてくれた。文章を書くことは大変だとわかった上で、私を助けようとしてくれたのだろう。ありがたいなと思う。
 自分の身に起こり来ること、そして、身の回りに起こり来ることを考え直すとありがたいことはたくさんある。そこに気づくか気づかないかは日頃の稽古であると思う。何に対してもけいこが必要なように、ありがたいことをたくさん感じて、心が元気になるかならないかも、日頃のけいこが必要なのだと思う。
 今日は3ヶ月に一回の通院の日で、あいかわらずの状態だったけど、やはり自分の体をいろいろな意味を含めていたわって、大事にしてあげなければならないということを教えてもらっていると思ったら本当にありがたいと思う。
 自分にとって辛いこと、苦しいこともきっと何か意味があるんだということ、そして、それをわからせて頂く自分になりたいということ。その上にそれに、ありがとうと思える自分でありたいと思う。
 余談…今年発売された「ありがとう」を歌った曲を集めたCDを作ってみようかななどと思ったり…。


                                  「和らぎ」バックナンバーへ