開教90年記念祭をお迎えして  教会長 


 10月16日、初代先生のお徳を偲ばせていただくべく、初めて若狭教会へ参拝させていただいた。現教会長の岩谷和明先生は、初代先生の様々な記録を整理しておられ、 参考に
と私にくださった。 いただいた資料の中で、下のようなものがあった。

               

  「『河野道枝』復籍届」と書かれたこの資料は、岩谷先生によると、初代河野源吉先生が大正9年、名張に初めて布教に出られた際、理由は定かではないが、当時5才のお孫さんである道枝さんを連れて来られたそうである。そして、1年ほどで道枝さんは若狭へ戻られている。
 しかし私は、理由の如何に関わらずこの資料をいただいて、大変驚いた。それは、諸問題で昭和58年に名張教会が移転した際、
小阪の祖母(初代夫人)が孫である私を一緒に連れて行ったこと。その後1年あまりで、京都へ下宿するため、名張を離れたこと。
 さらにもっと驚かされたことは、河野道枝さんと私の誕生日が、ともに10月22日であることだ。
 私自身は高校2年生の冬、祖母とともに初めて名張に来るまで、そういう教会があることもよく知らなかったし、私にとって名張という土地には縁もゆかりもなかった。しかし、今から67年前、私の父は名張教会に下宿し、半年間、伊勢の大学へ通学した。私は大阪の高校へ半年間、名張教会から通学した。
 これらはすべて単なる偶然なのだろうか。偶然でもこれだけのことが重なるだろうか。
 教祖様は「神様にとっては、10年という月日はあちらを向いてこちらを向く暇もない」とみ教えくださっているが、開教して90年という年月、幾多の困難を乗り越えてきたこの名張教会に、神様は壮大なストーリーを展開させてくださっていると思う。そして私たちには思いもつかないような、もっとすごいストーリーを神様は用意してくださっていると確信している。その思し召しに応えられるよう、ここからの教会発展のためのご用に、心をこめて取り組んでまいりたいと思う。

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