「屋根・床」をテーマとしたコンペ案です。敷地は、都市圏のベットタウン。高度成長期に雑木林を造成し、ひな壇形状の敷地に同じような屋根の家が並ぶ郊外の住宅地です。
ここでは「屋根・床」のデザインを主張することはしません。まずは、その場所・地形とつながることからはじめることにしました。ひな壇状の地形に、生活に応じた様々な大きさの12面体を斜面地に埋め込みます。12面体は、土圧を受けにくいメリットもあります。有機的な形態がさまざまな地形に対応していくことより、様々なレベルの床が発生し、屋根は地形を緩やかに再生していきます。
そこでの生活は、画一的なものではなく、その敷地の斜面の角度、広さなどに応じてそれぞれの環境がうまれます。再生するのは地形だけなく、角度のズレ、レベルのズレから誘発される家族との関係であり、街との関係でもあります。12面から享受する光や風や土などのリアルな自然体験が、箱の中で完結した現代生活から自然に近づいた暮らしを促していくのではないか、それが、郊外の住宅地に風土というものを見つける一つの方法ではないかと考えました。(2010.10)/協力 松田晋征
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